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キャノンはかねて国内の技術流出を防ぎ、帰属意識の強い文化を活かした日本流経営での国内生産重視の姿勢を打ち出していました。雇用の流動が活発な欧米式ではなく、終身雇用などの長期雇用で、研究開発や技術開発を長い目で進めることのメリットを強調していました。
そのためには、人件費のコスト競争に対抗せねばならず、製造現場の無人化・ロボット化が欠かせず、工場生産の無人化を早くから目指してきていました。 yuu2雑記帳 : Re: キャノンが工場生産の無人化 yuu2雑記帳 : キャノンの国内重視鮮明に ベルトコンベアをなくし、セル生産に移行し、更に微細部品などの組み立てをロボットに任せる「マシンセル」方式に発展させていた生産方式を、ついに無人化へと踏み込むのだそうですね。 キヤノン、デジカメ生産を無人化 世界初 :日本経済新聞 円高、電力不安他で海外移転する傾向の日本の製造業の中で、高い精度が要求されるデジカメで世界初となる生産無人化に挑んで、コスト競争力を高め、もの作りと研究開発の基盤を日本に残すというのです。 15年をメドに、デジカメの主力工場である大分キヤノン(大分県国東市)と、交換レンズの拠点である宇都宮事業所(宇都宮市)にある一部機種の組み立て工程の一部を完全自動化するのだそうです。 デジカメは光学技術に優れる日本メーカーの得意分野で、キヤノン、ソニー、ニコンの上位3社で世界シェアの5割を握るのだそうです。首位はシェア20%のキャノン。ただ価格競争が激しく、キヤノンを除くカメラ大手は電子機器の受託製造サービスを手がける台湾などの海外企業に生産委託を増やしているとのことで、日本勢の委託比率は合計で5割程度まで上昇しているのだそうで、技術やノウハウの流出が考えられ、もの作りの基盤が揺らいでいます。 完成品を組み立てる主力工場が日本に残れば、世界的に競争力のある部品や素材メーカーが国内にとどまり、新製品の企画段階から共同開発する強みを生かせる。取引先を含めた雇用の維持にも役立つとみているとのこと。 このような取り組みは、トヨタ自動車も国内生産300万台を維持するため、設備投資額を4割減らしても従来と同じ効果が得られる生産技術の革新に取り組んでいるのだそうですね。 日本の製造業の6重苦、最近では7, 8重苦とも言われる経済環境が障害のハードルを高くしていますが、日本の製造業、ひいては日本の経済力の中核を護るための官民あげての国を護る知恵の出しあい(マスコミの安易な報道に流されるこのない国民の自覚)が望まれますね。 ![]() この梅の花の名前は、冬至 今日は何の日 ↓よろしかったら、お願いします。 ![]() ![]()
少子高齢化、人口減が止まらない日本。定住外国人を含む総人口が、前年比減が過去最高の259千人減で、127,799千人となったのだそうですが、15歳未満の子供の人口は、前年より12万人減の1665万人になったのだそうです。
なかでも注目すべきは、総人口に対する子供の比率です。50年に35.4%だったものが、13.0%まで落ち込んだのだそうです。65歳以上の老年人口割合は過去最高の23.3%になったと言うことですから、少子化も高齢化も拡大し、総人口も減っている(死亡者等>出生者)のですね。 総人口、過去最大の25万9千人減 1億2779万人に :日本経済新聞 子どもの人口、最少の1665万人 31年連続マイナス :日本経済新聞 総務省が「こどもの日」に合わせて4日発表した4月1日現在の15歳未満の子どもの推計人口は、前年より12万人少ない1665万人で、統計をさかのぼれる1950年以降で最も少なくなった。内訳は男子が852万人、女子が812万人。子どもの数が減るのは82年以降、31年連続で、少子化の進行に歯止めがかからない実態が浮き彫りとなった。 総人口に占める子どもの割合は50年に35.4%だったが、今年は前年より0.1ポイント低い13.0%まで落ち込んだ。38年連続の低下で、諸外国と比べても米国の19.8%、中国の16.5%、イタリアの14.0%、ドイツの13.4%を下回り、最低水準となった。 都道府県別に子どもの数をみると、昨年10月1日現在で前年に比べて増加したのは東京都と福岡県のみ。人口に占める子どもの割合は沖縄県の17.7%が最も高く、滋賀県の14.9%、佐賀県の14.5%が続いた。最も低かったのは秋田県と東京都で、いずれも11.3%だった。 少子高齢化、人口減は今に始まったことではなく、早くから警鐘が鳴らされていて、少子化対策担当の大臣が、2007年8月、安倍内閣の時に設置されました。 代々女性が就任されてきましたが、民主党政権になってからは、男性が兼務されるケースが増えてきました。(8人中4人) そして、なによりも指摘しなくてはならないのが、民主党政権となって約2年半の間に8人もが歴任し、もちろん1年以上任にあたった大臣はいなくて、半年を超えたのは、福島氏と与謝野氏だけという状況で、与謝野氏の後は、蓮舫氏=約4ヶ月、岡田氏=1ヶ月、中川氏=2ヶ月で現在の小宮山氏に至っている状況です。 つまり、政府が腰をすえて取り組んでいるとは、とても言えない姿勢です。 年金などの社会保障にしても、経済成長に必要な消費の拡大にしろ、少子高齢化対策が究極の対策であることは、周知のことです。消費税率UPに政治生命をかけることには、喫緊の対策として反対はしませんが、どうせ命をかけるのなら、根本となる経済成長策、そのまた根本となる少子高齢化対策にかけていただければ、歴史に残る名宰相として名が残るし、口癖の、次の世代に喜んでもらえる政治が達成されると思うのです。 目先の票集めの為の、財政赤字増大の元凶のばら撒き政策を修正したのは、せめてもの救いですが。 女性が、出産、育児の時にも安心して働ける環境づくり。未婚の男女の雇用の安定化による結婚環境の拡大=規制緩和での産業の活性化による景気の安定成長が求められます。 ![]() この梅の花の名前は、緑萼 今日は何の日 ↓よろしかったら、お願いします。 ![]() ![]()
福島第一の事故で避難されている方々の帰宅が、徐々にですが始まろうとしています。
復旧にしろ復興にしろ、大きな課題がある中のひとつに除染があります。広大な農地の除染にはいろいろな方法が試されていますが、植物によるセシュウムの吸収策としてヒマワリが注目されていました。しかし、当初の期待ほどの成果が観られないことから、影を潜めていましたが、研究は進められていて、牧草が効果があることが判明したのだそうです。 ちょっとがっかりしていたのですが、また、明るい光が見えてきたようです。 植物のセシウム吸収率福島で研究 環境中の放射性物質.確実に減少 牧草 ヒマワリの180倍 (4/16 読売朝刊) 東京電力福島第一原子力発電所事故によって放射性物質がまき散らされた環境を修復しようと、植物学者の有志が植物を利用した浄化法の研究や汚染の実態解明を進めている。事故から1年を経て様々なデータが集まり、放射性物質を効率良く除去できる植物があることや、汚染度が着実に低下している現状がわかってきた。(冨山優介) 取り組みの柱は、ファイトレメディエーションと呼ばれる方法だ。土壌に染み込んだ放射性物質を植物によって回収することを目指す。日本植物学会長の福田裕穂・東京大教授ら研究者約10人が複数のグループに分かれ、昨年5月から福島県内で調査を行っている。 福田教授らのグループは、昨年3月11日の事故発生前後に発芽した牧草に着目した。同県内の牧草地で昨年6~10月、3回にわたって牧草を刈り取り、放射性セシウムの含有量を調べたところ、土壌中のセシウムの9%に相当する量を吸収していたことがわかった。 牧草は、セシウムがたまりやすい深さ5センチまでの地中に根を密に張ることから、発芽の時期に、土壌への吸着より先にセシウムを吸い取った可能性があるという。福田教授は「セシウム吸収に効果があるとされたヒマワリでも0・05%で、極めて吸収性がいい。今後も同じように吸収するかどうか、継続して調べていきたい」と話す。 福島県立医大の小林大輔助教らのグループは、福島市内の畑でマメ科やイネ科など複数の植物を栽培し、セシウムの減り具合を比較。中でも、中南米原産のアマランサスという植物が、ヒマワリの1.5~5.3倍もの吸収効果を示したという。 事故から1年たち、環境中の放射性物質が確実に減っていることも確認した。佐々木秀明・いわき明星大准教授らのグループは同県いわき市沿岸で採集した海藻のセシゥム濃度を調べた。昨年5月には1キロ・グラム当たり1万ベクレルを超えていたが、7か月後には同200ベクレルまで下がっていた。 植物の浄化作用は、同じ種類でも地質によって異なり、年ごとに違う可能性もある。効果を見極めるには長期に及ぶ綿密な調査が必要だ。 小林助教は「生活の中に放射能がある環境で暮らすことの不安は大変なものだ。しっかりとした調査を行い、住民に正しいデータを届けていきたい」と話している。 ------------------------------------ ファイトレメディエーション 植物を使って有害物質を吸収、分解することなどにより、環境を浄化する方法。ギリシャ語で植物を意昧する「ファイト」と、ラテン語で「修復」を意味する「レメディエーション」を組み合わせた用語。公害が社会問題化し始めた1970年代から世界各国で研究が盛んになった。低コストで広範囲を浄化できる利点がある。 ------------------------------------ よくぞくじけず研究を続けていただいていたと、感謝に絶えません。 「ファイトレメディエーション」という言葉は初めて聞きましたが、1970年代から世界各国で盛んに研究されるようになっていたこともおどろきです。広大な農地を、荒廃するまま放置することなく、低コストで除染できることができるのは、朗報ですね。 地域や土壌によって植物も異なると、他にもいろいろ研究が進められているのだそうですね。 研究が、東北の復旧・復興に繋がり、日本の食糧生産拠点である東北での農業が復興されることを願っています。 ![]() この梅の花の名前は、緑萼 今日は何の日 ↓よろしかったら、お願いします。 ![]() ![]()
テレビやパソコンの価格下落が止まりませんね。パナソニック、ソニー、シャープといったついこの前までの花形企業が大幅赤字で社長が交代したり、外資がトップ株主になるなどしています。
この価格下落は、地デジ化の需要の波や、景気(=所得)の先行き不安による買い控えではなく、構造変化によるものだとの記事がありました。 一言で言うと、テレビは、国内生産の空洞化、パソコンは技術の進化に対するソフトの進化の停滞だと。 いずれも、ハードを造ることにのみ専念してきた日本企業に転換をつきつけられる、重たい話ですね。 この異常事態は単なる買い控えだけなのか? 家電価格“底なし下落”の知られざる真因|News&Analysis|ダイヤモンド・オンライン <前略> 回復しない景気、デフレ下で推し進められる消費税増税。確かに今の経済環境を見れば、消費者の購買意欲が刺激される要因は見当たらない。家電の出荷台数がこうも激減している有様を見る限り、消費者の財布のヒモは容易に緩まず、価格下落が止まらないことは想像に難くなかろう。 しかし、話はそう単純ではない。止まらない価格下落の背景には、実は構造的な要因も見え隠れする。家電業界で加速している「空洞化」が国内生産を落ち込ませ、結果として低価格競争を招くという、「負のスパイラル」が始まっている影響もあるのだ。それはどんなものだろうか。 |空洞化を加速させた大震災と超円高 低価格化を招く「負のスパイラル」 かつて日本の電機産業は、生産から販売まで国内で行なうことにこだわり、グローバル化で遅れをとっていると言われた。だが、最近はそうではない。家電メーカーや関連部品メーカーは、最適地生産を行なうべく、こぞって製造工程の外部委託や海外移転、海外合弁などを加速している。 それにより、白物家電を中心に国内で生産される製品は減り続け、空洞化が進んだ。日本電機工業会(JEMA)によると、2011年度の重電・白物家電機器の国内生産額の合計は5兆505億円と、対前年度比97.9%へ減少する見通しだ。2012年度も4兆9221億円(同97.5%)と、2年連続の減少を見込む。 こうしたトレンドに拍車をかけたのが、昨年発生した東日本大震災と、その後始まった未曾有の円高である。国内工場が被害を受け、部品や完成品を流通させるサプライチェーンが寸断された上、円高によって輸出も厳しくなった家電関連企業は、生産体制の海外移転計画を加速させることとなった。 現在では体制が建て直され、ほぼ正常な生産状況に戻りつつあるものの、円高傾向が続くなか、各社が生産体制を国内へ戻す動きは鈍い。足もとでは、海外で安く生産した製品を日本へ輸入する「アウトイン」のトレンドが強まり、国内市場における低価格化傾向が、普及品のみならず高付加価値製品にも波及し始めているという。 さらに、不況が続く国内市場から重心を移し、海外で生産した製品を直接海外で販売する「アウトアウト」の動きも拡大している。こうした状況から、彼らが国内市場に対する「期待感」を希薄化させていることがわかる。 一方、日本企業の目が国内市場からそれた間隙を突いて、日本に攻勢をかけているのが、米国や韓国をはじめとする海外メーカーだ。グローバル化において日本企業の先を行く彼らは、マネのできないコスト競争力を武器に、日本市場を虎視眈々と狙っている。 ノートパソコンでは、デル、ヒューレット・パッカードの米国勢と中国のレノボが、日本法人を通じて4万円前後の格安製品を次々に投入している。 また薄型テレビについては、日本市場への再参入で勢力拡大を狙うサムスン電子やLG電子の脅威が大きい。大規模投資・大規模生産で大量の低価格製品を市場に投入する韓国勢は、日本でもじわじわと存在感を増している。 日本の家電市場では、需要減退に加えて、こうした構造的な要因がさらなる低価格競争を招く要因になりつつあるというわけだ。 <中略> ちなみに、パソコンの価格下落については、前述の構造要因の他に、独特の理由もある。それは、スペックの進化が鈍化していることだ。端末に搭載されるCPUやメモリが新しくなっても、既存のOSやアプリケーションの性能が大きく向上しない状況では、パソコンの使用にあたってユーザーが体感する処理速度は、あまり変わらなくなった。そのため、昨シーズンに購入した型落ちマシンで満足しているユーザーが多く、買い替え需要が刺激されなくなった。 ウェブ開発会社の経営者として、家庭用・業務用の双方でパソコンを選ぶ機会の多いある男性は、「Intel Core 2が登場したあたりから、パソコンの性能が上がらなくなったように感じ、処理の遅さが前よりも気にならなくなった。5~6年ほど前を分岐点として、新しいパソコンに買い替えたいと思うことが少なくなった」と語る。 では、日本の家電メーカーが現在の苦境から抜け出すためには、どうしたらよいのか。各社はそれぞれ固有の経営課題を抱えているが、海外と国内のどちらに重心を置くにせよ、利幅を確保しながらも海外勢に負けないレベルまでコスト競争力を高めることが至上命題となる。とはいえ、それも含めて事業構造を抜本的に見直すには、相応の時間がかかるだろう。まず早急に考えるべきは、ユーザーの心を少しでも動かすために、「足もと」を見直すことだ。 |よりユーザーのニーズを絞り込んだ製品へ 家電価格“底なし下落”の出口は見えるか? 製品のラインナップについて言えば、すでにユーザーの視点は「安いだけ」の製品から「安くてクオリティもそこそこ高い製品」へと移っている。しかし、今後はそれに加えて、より消費者のニーズを絞り込んだ製品を投入していく必要がある。 家電流通の専門誌『IT&家電ビジネス』の川添聡志編集長は、「本来、消費者が家電を購入するかどうかは、過去の値段との比較ではなく、手持ちの予算や必要とする用途に見合うかどうかで決まります。たとえば、ハイスペック化が進むパソコンの価格下落が止まらないのは、機能の具体的な用途がユーザーに見えていないからではないか」と指摘する。 「デジタル放送を鑑賞・録画する機能がパソコンに付いていても、実は一般ユーザーはあまり使っていません。彼らがパソコンに求める用途は、結局メールやブラウジングなどのコミュニケーション・ユースが中心。それだけなら、スマホで事足りるでしょう。以前より価格が安くなったとは言え、メーカーは高機能で高額なパソコンを彼らに買わせる目的と価値を、きちんと提案できていないように感じます」(川添編集長) 安くて高機能ならよいというわけではない。消費者のニーズに応えるには、どんなユーザーがどんな機能を必要としているかを検討し直し、価格帯ごとに製品ラインナップの組み替えを行なう必要がありそうだ。 また、それを可能にするためには、家電メーカーが流通機構との関係をさらに密にすることも必要だ。 「製品の販売を家電量販店に任せてばかりでは、企業と消費者との感覚のズレは大きくなっていくばかり。顧客に一番近い家電量販店と関係を密にし、消費者心理を常に知っている存在にならなければいけません」(川添編集長) 大赤字を余儀なくされ、存亡の淵に立たされていると言っても過言ではない家電各社。シャープ、パナソニック、ソニーの3社においては、社長が交代して会社の建て直しにあたる緊急事態となっている。これまで日本がお家芸としてきた電機産業が窮地に立たされているなか、次期リーダーに求められるのは、一刻も早いV字回復に他ならない。 各社長の交代会見では、「全てのドメインで成長性と収益性を実現する」(パナソニック・津賀一宏次期社長)、「聖域を設けずにやる」(ソニー・平井一夫次期社長)といった不退転の決意が聞かれた。彼らの目に家電価格“底なし下落”の出口は見えているだろうか。 記事は国内の市場の話に焦点を絞ったものです。 空洞化で、国内メーカーの「アウトイン」に加え、海外勢もパソコンでは米国勢や中国のレノボ、テレビでは韓国勢の攻勢で更に価格下落競争が続くとのことです。 それは、国内に限らず世界全体の趨勢でしょう。世界的には日本国内と異なり需要が伸びているのですが、それは主に新興国の中産階級の需要です。なので、オーバースペックではない、低価格品が売れると言うことは諸兄がご承知の通りですし、車など他の産業にも共通する話です。日本のメーカーがこのニーズに気付くのが遅れ韓国、中国のみならず、欧米の企業にすらシェアー争いに敗れているのでしたね。 TPPやEPA/FTPといった貿易障壁の撤廃は、国家間の協定を待たず、市場原理の必然として進行しているのです。障壁を高く広く築き堅持する国は、鎖国国家として世界から取り残されるのです。 ですから、生産(サプライチェーン)の最適化を追求するグローバル企業や、たまたま(?)最適条件に居る企業が世界シェアーをとる。そこで敗れた企業が淘汰されるという、単純な原理の話です。 日本の企業は、携帯電話で有名になった「ガラパゴス」化に気づかず、グローバルな競争から乖離した結果がいま表面化したのですね。 顧客のニーズを探求し対応する。顧客のニーズも、顧客が直言するものもさることながら、顧客も気づいていない潜在するニーズの具現(例=スティーブ・ジョブズ)が求められるのは、今日だれでもいうことですね。 言うは易く、絵に描いたボタ餅になりがちな解決策です。 画一汎用品を大量生産=ベルトライン生産方式でコストダウン(典型=フォード)の米国型生産方式に、顧客ニーズに対応するセル生産方式、多品種生産に対応し打ち勝ってきた日本の製造業は、顧客ニーズに対応したことが勝因でした。今、お株を後から追いかけてきた韓国、中国の企業に奪われているのです。 原点に戻った、自己満足ではない、ものづくりと売り方が求められています。 記事では白物家電の評価は低いのですが、いまや洗濯機、冷蔵庫、エアコン、炊飯器は日本の家電メーカーの稼ぎ頭で未だ外国勢の追随を許していません。ニーズを掘り起こし技術を駆使した製品造りが出来ているからとされています。 テレビは家庭生活の情報管理の中心の役割を果たすようになると言われていますね。 各種家電の集中管理。オンデマンド放送、映画や音楽の情報連携取得と閲覧。アップルが開発に取り組んでいることは衆知のことですが、ソニーも20年くらい前からだったと思いますが、描いていた世界ですね。 キーボードを接続しないコンピュータ=テレビがどんな役割を果たすのか、未来には限りない夢の世界が、まだまだ沢山あります。 ![]() この梅の花の名前は、一重寒紅 今日は何の日 ↓よろしかったら、お願いします。 ![]()
中国などの外資による水源地の土地買収が話題になって久しく、テレビの特集で追跡しても購入企業がペーパーカンパニーで実在を確認出来ない場面をみかけていました。北海道や東日本中心であったものが、西日本にも広まってきているのだそうです。
水資源にとどまらず、自衛隊や米軍基地・港湾施設の隣接地の中国、韓国資本による買収も議論がされていて対策が望まれていますが、ここでは触れません。 水源の森外資買収攻勢 北海道など5年で40件620ヘクタール 西日本にも触手 鳥取・日南では保全条例 (3/21 読売朝刊) 森林など水源となる土地が中国などの外国資本に買収されるケースが北海道など東日本で相次いでいる。海外では渇水や環境汚染で飲料水が不足する国が多く、外資の買収が無制限に行われれば、下流域での水供給への影響が懸念される。西日本の森林にも外資の触手が伸び始めており、水源の森を守る条例を制定する自治体の動きが広がっている。 「広くても狭くてもいい。森を買いたい。中国資本がついており資金は潤沢だ」 2月中旬、奈良県宇陀市森林組合に、ジャンパー姿の男2人が突然訪れた。「大阪の企業経営者」と名乗る年配の男らの話を約30分間、テーブルを挟んで聞いた三本木康祐組合長は「奥深い森を買う目的は水しかない。まともに売買できる相手じゃない」と感じた。「売る山林はない」と断ると男たちは立ち去った。 同市の森林は1万8330ヘクタール。淀川水系の水源地で、大半が伐採が制限される「水土保全林」。三本木組合長は「後継者難で山を手放したい組合員もいるが、外資に渡ればトラブルになりかねない」と危惧する。 林野庁などによると、2006~10年の外資の森林取得は北海道などで計40件、約620ヘクタール。取得者の住所地は中国(香港)の16件、租税回避地の「英領バージン諸島」の5件など。 国内の山林売買の実勢価格は1ヘクタールあたり数十万~数百万円だが、水源地では大幅に上回る買収額がうわさされることも。外資の買収は、良質な日本の水を海外に持ち出して取引する「水ビジネス」が目的とみられる。民法上、地下水採取権は土地所有者にあり、自治体などが制限できない恐れもある。 このため、名水の地・大山山麓の鳥取県日南町は昨年12月、生活用水以外の地下水採取を許可・届け出制とする条例を制定。同町担当者は「名水の源流を持つ自治体には貴重な水を守る責任がある」と話す。 北海道と埼玉県では、森林取得を事前届け出制とする水源地保全の条例が4月に施行される見通しで、長野、群馬両県も条例制定を検討。北海道担当者は「外資の動きがわかれば、自治体が先手を打てる」とする。 国は昨年4月、森林法を改正し、森林を新たに所有する際の届け出を義務付けた。水源地保全の施策一元化などを定めた「水循環基本法案(仮称)」の議員提案の準備も進んでいる。 沖大幹・東京大学生産技術研究所教授(水資源学)の話「外資であれ国内資本であれ、地域の水源に害を与える行為があるならば自治体が規制すべきだ」 「水循環基本法案」については、中川秀直自民党元幹事長が代表となっている民主、自民両党などの超党派有志による「水制度改革推進議員連盟」が案をまとめ終わり、各党の党内手続きを経て、4月中に議員立法で国会提出、今国会中の成立を目指すことになったのだそうです。 水資源保護へ 担当相設置も 基本法案が判明 (産経新聞) - Yahoo!ニュース まだ、水循環の維持・回復を国や地方公共団体の責務とする理念を主に定めたものにとどまり、買収防止の具体策は、基本法案成立後に政府などで本格的に検討することを想定したものとの事ですから、更なる法整備が待たれるものの様です。 有限な資源としては、石化資源にとどまらず、水の他に農地についてもオイルマネーや中国や欧州の資本が世界を物色し買いあさり始めて久しいですね。 日本では、就農人口の老齢化が進み、政府の無策(個別補償という改革に逆行し小規模化を促進するバラマキの愚作はある)もあいまって耕作放棄地が拡大しています。 TPPで農業が破壊されるとかどうとかの以前に抱える基本の構造的課題です。 また、TPPでの21分野の協議の進み具合についての政府が情報整理した現状では、工業品や農産物のうち90~95%の品目で関税をただちに撤廃し、残る品目への関税も7年以内に段階的になくすべきだとか、「ただちに撤廃する品目の比率を下げるべきだ」と主張する国もあるなど、コメなどの重要品目で日本の主張を協定に反映できる可能性はまだ大きいとみられ、政府は、関税分野について「本格的な議論を行う状況には至っていない」と分析しているのだそうですね。 TPP 関税交渉難航 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) いずれにしても、東日本大震災からの復興も含め、農林水産畜産業の法整備を含めた環境保全と高齢化に伴う構造改革(企業参入など民間資本の活力の導入)が求められます。この時、他意ある外資の混入を防がねばなりませんね。 ![]() 千両の実 今日は何の日 ↓よろしかったら、お願いします。 ![]()
日本を代表する、かつて花形であった大手電機メーカーが揃って巨額の赤字決算となり、パナソニックは社長交代も実施しますね。
こんな状況を、元ソニーの出井氏が論説していました。 日本企業発ブラック・スワンを待望 クオンタムリープCEO 出井伸之氏:マネーブログ カリスマの直言 :コラム :マネー :日本経済新聞 視点は2つ。1つは産業構造転換の波。もう1つは技術革新の波とのことです。 かつて欧米のGE、RCA、フィリップスといった電機業界のメジャーを、スピーディーな技術革新、安定した高い品質やコスト優位性を実現した日本企業が、テレビ事業から駆逐したのですが、今はその日本企業が、韓国企業に駆逐されつつあり、その後ろには中国企業が控えている。 20世紀型の性質をもった産業は、次々と優位性をもった新興勢力に置き換えられ、既存のプレーヤーは自ら構造転換を実現しなければ淘汰されることになる。新しいことは何一つ無い。まさにホワイト・スワンであるとのこと。 つまり、日本企業は王座に安閑としていたつけで、必然的に新興の企業に駆逐されようとしているということですね。 もう一つの要因の技術革新では、アナログ時代には作り込みやファインチューニングなどで優位性を発揮した日本企業の数々のお家芸が、デジタル時代を迎えその必要性が薄れ、多くの企業が参入しやすくなったことを挙げておられます。これも、技術革新の波で必然のこと。 通信業界では、かつての黒電話から現在のスマートフォンへと進化を遂げてきた。勿論、これまで携帯電話やパーソナルコンピューターなどの領域で起きた日本の「ガラパゴス化」から教訓を得なければならない。一方で、緻密な研究開発やイノベーションを通じて、次々と斬新な商品や新しいサービスを世に送り出してきたのも日本の企業である。 半導体の集積度がどんどんあがり、同時にネットワーク技術も加速度的に進化する昨今、私の目には今日のテレビは通信で例えると、まだ「黒電話」のステージにあるように映る。次世代のネットワーク技術、使用者の利用体験、更にはコンテンツのクリエーションから活用方法をも踏まえて、テレビの生態系をトータルで再設計するような、真のブラック・スワンが日本企業発で提供されることを心から期待したい。 まだ見えぬ虚像のブラック・スワンに期待せざるを得ないのは残念ですが、日本の製造業が底力を発揮し、現状の負けを負けとしっかり認識し、新しい時代へ向けた構造転換をなしとげていただけることを期待するしかないですね。 ![]() コトネ・アスター・ラクテウスの実 今日は何の日 ↓よろしかったら、お願いします。 ![]()
大王製紙の現経営陣と創業家との対立が、時間が経つにつれ悪化の一途をたどり、製造を担う子会社の経営陣の入れ替えで手中に収める創業家と、子会社を切り捨てて新たに製造部門を設立する大王製紙経営陣との攻防で、分裂の可能性が出てきているのだそうです。
創業家側も、大王経営陣側も他社との連携を匂わせていて、業界再編につながる可能性が出てきたのだそうです。 【底流 ニュースの裏側】大王製紙と創業家、泥沼の対立 (2/26 産経) □お家騒動、業界再編に発展も 大王製紙の“お家騒動”が泥沼化している。創業家出身の前会長、井川意高(もとたか)被告による巨額借り入れ事件を機に経営陣が「脱創業家」を決断。創業家が保有する関連会社の株式の買い取りを要求したが、逆に創業家は関連会社の経営陣を入れ替え、支配を強化する争奪戦に発展した。経営陣による関連会社切りととれる動きも表面化し収拾がつかない状況だ。製紙業界では、お家騒動が「業界再編の呼び水になる」との見方も浮上している。 ■関連会社“争奪戦” 「今後も順次経営陣を入れ替える」 大王の2代目社長で、前会長の父親である井川高雄元顧問の宣言通り、創業家は着々と関連会社を手中に収めつつある。 今月12日のエリエールペーパーテック(栃木県さくら市)を皮切りに、22日にダイオーペーパーコンバーティング(愛媛県四国中央市)、25日に大宮製紙(静岡県富士宮市)の臨時株主総会を開き、過半数を握る議決権を盾に創業家が提案した取締役を選任した。今後も10社前後の関連会社で総会を予定している。 元顧問が不正融資を知ったのは昨年3月2日。急遽(きゅうきょ)、当時社長だった意高被告を会長にし、後任には「創業家の大番頭」(関係者)といわれ、信頼の厚い佐光正義社長を就けた。「不祥事が世間に露呈しても創業家を守ってくれるという思惑があった」(同)とされる。 だが、事件が表沙汰となり、大王の特別調査委員会が事件の原因は「井川父子が持つ絶対的支配権」と断定すると、潮目が変わる。佐光社長は「創業家が復帰することはない」と、創業家との離別を決断した。 ■いびつな資本関係 脱創業家は簡単ではなかった。大王は関連会社が製品の生産を行い、本体は販売に徹するビジネスモデルで成長してきた。ただ、国内連結子会社35社のうち大王本体が過半数の議決権を持っているのは3社にとどまり、残りは創業家とそのファミリー企業が過半数を握るいびつな資本関係になっている。 「創業家が一族郎党を役員に就かせ、配当や報酬で利益を創業家に吸い上げるのが目的」(関係者)といわれている。 監査法人の指摘で、大王本体の実質支配力の弱い関連会社を連結子会社として扱えなくなった。このため、大王はグループで持ち合っていた関連会社株を本体に集め、一時は8社に激減した連結子会社を何とか19社まで回復させた。 意高被告は関連会社から100億円を超える融資を引き出しており、関連会社の私物化が事件の背景にあるとして、佐光社長は創業家の影響力の排除が不可欠と判断。昨年12月8日に本社で高雄氏と会い、関連会社株の売却を求めた。 だが、持ち合い株の買い集めに不信を募らせた高雄氏はこれを拒否。逆に支配権の強化に乗り出した。 ■自前の「生産体制」 大王の経営側も反撃に出た。連結から外れたエリエールペーパーテックなどの工場がある静岡県富士宮市に用地を取得し、来年にも「エリエール」の紙おむつなどの生産を始める計画が明らかになった。創業家が支配する関連会社を切り、自前の生産体制の構築に動き出したとみられる。 これに対し、「(大王と関連会社は)車の両輪」として、取引の継続を表明していた高雄氏はさらに激怒。高雄氏は25日、記者団に「王子製紙、日本製紙であろうが、生産委託を受ける」と語り、最悪の場合は大王のライバルメーカーへの出荷も辞さない構えだ。 「製造と販売部門が分裂状態となれば、事業運営に重大な支障が出るのは避けられない」(アナリスト)。株式市場では、経営が一段と混乱することへの懸念が高まっている。 製紙業界は、もともと設備過剰による過当競争で、再編圧力が強い。大王が、創業家の支配する関連会社の製造部門を切り捨てれば、「格好の再編のターゲットになる」(業界関係者)との見方も出ている。 再編をめぐっては、平成18年に最大手の王子製紙が北越製紙(現・北越紀州製紙)に敵対的買収を仕掛けた際は、当時社長だった意高被告が北越と資本業務提携をし、買収防衛に手を貸したことがある。 供給過剰の解消を狙い、混乱に乗じて業界3位の大王に敵対的買収を仕掛けるライバルが現れる可能性は小さくない。逆に、大王の経営陣が脱創業家のため、他社との提携に動くことも考えられる。 業界関係者は、大王のお家騒動の行方を固唾をのんで見守っている。(米沢文) 大王製紙は、1962年(昭和37年)、支払手形が不渡りとなり、会社更生法の適用を申請し、その後更生し今日に至ったのです。更生にさいしては、紳士的で互助的土壌のある製紙他社の温情があり、安値販売でシェア拡大するすることを容認されたことが大きいのです。 業界の温情で今日の発展を得た大王製紙ですが、そこで得た利益は、創業家に吸収される仕組みが構築されていたのですね。その基盤が、会社の財布と個人の財布の区別の曖昧さを招き、今回の事件となったのですね。 創業家が経営を主導する優良会社(トヨタ、サントリー他)は少なくありません。が、一部上場会社で、このような低次元の私物化している企業はありえません。一部上場会社は、私企業とはいえ社会的責任も負います。 まして、反省の色もなく泥仕合を激化させているとは...。 日本の製造業の名折れとと言われてもしかたないでしょう。 製紙業界も、業界&日本の製造業の信用の回復も込めて、温情は捨て、吸収・再編をし健全化を図るべきでしょう。 ![]() 今日は何の日 ↓よろしかったら、お願いします。 ![]()
米国がガスの輸出国に転換すると言われる、北米に豊富な埋蔵量があるシェールガスが注目されています。
そのガス田のカナダでの開発に、三菱商事は、カナダの天然ガス大手エンカナとの間で共同開発に合意し、来月にも生産を開始することにしたのだそうですね。 三菱商事 天然ガス権益取得 北米最大級、来月にも生産開始 (2/19 産経) 三菱商事は、カナダの天然ガス大手エンカナとの間で、カナダ西部の「シェールガス」と呼ばれる新型天然ガス田を共同開発することで合意した。エンカナが17日発表した。北米最大級の新型天然ガス田で来月にも生産を開始し、当面は米国やカナダで販売。平成32年までに企業連合を組んで液化天然ガス(LNG)基地を建設し、日本やアジアへの輸出を計画している。 開発地域は同国西部のブリティッシュコロンビア州にあり、可採埋蔵量は約35兆立方フィート。三菱商事は約29億カナダドル(約2300億円)でエンカナから天然ガス鉱区(約1650平方キロメートル)の4割の権益を取得し、今後5年間の開発費を含め総額約60億カナダドル(約4800億円)を投資する。今後5年間で600以上の井戸を掘り、10年以内に日量30億立方フィートのフル生産を行う。 エンカナは天然ガスの価格下落に伴い、掘削コストを引き下げるため、事業提携を進めている。 日本では、東京電力福島第1原子力発電所事故以降、代替の火力発電用のLNG輸入が増え、国際価格も高騰している。こうした中で割安感のあるシェールガスの輸入は発電コストの低減にもつながると期待される。 【用語解説】シェールガス 天然ガスのガス田より深い地層の頁岩(けつがん)=シェール=に含まれる新型ガス。技術の向上や採掘方法が近年確立され、採掘コストが大幅に下がり、利用可能な埋蔵量が飛躍的に増加した。北米の他に欧州のポーランドなどでも開発が始まり、中国、アルゼンチンなどでも埋蔵が確認されている。 原発の停止に伴い、火力発電への依存度が高まり、LNGを主力とした化石燃料の輸入量が増え、貿易収支の赤字を招き、日本の国債格付けへの影響=金利高騰による財政破綻の懸念が生じている今日ですが、安定した価格と量のシェールガスを、日本企業が参画して調達できることは、エネルギー安全保障の面から歓迎すべき明るい話題ですね。 日本近海には、「メタンハイドレート」の豊富な存在が確認されていて、愛知県沖で試掘が開始されています。 世界初、メタンハイドレートの海底採掘開始 | 日テレNEWS24 太平洋側に限らず、日本海でも豊富に存在するとされていますが、まだコストが割高とのことです。 日本企業に重くのしかかる、6重苦とも、7, 8重苦とも言われるハンディのひとつである電力供給。その再稼働や存続の議論とは関係なく、次々と自動的に稼働が停止され間もなく全機が停止し、企業や国民の日常生活に、価格と量の負担を増しています。 発電エネルギーで、原発に代わる大量で安定した供給が可能なものがまだ見つからない今、原発の再稼働を含めた、日本の製造業の国内での存立の為の最適な構造への理解が広まることが必要ですね。 シェールガスの早期の普及は、ロシアのLNGに依存しなくてもよくなる分、エネルギー安全保障にとっては朗報です。 ![]() この花の名前は、十月桜 今日は何の日 ↓よろしかったら、お願いします。 ![]() ![]()
日本は、原材料を輸入して製品を輸出する「加工貿易」で今日の繁栄を築いてきました。
しかしながらここへきて、貿易収支が赤字に転落し、世界に名を轟かせてきた製造業の縮小撤退や赤字決算見込み発表が続いています。 日本の製造業は、経済は、国は、どうなるのでしょう? ものづくり大国危機 製造業 決算総崩れ技術の優位性に陰り (2/5 読売朝刊) 製造業各社の業績が落ち込んでいる。歴史的な円高やタイの洪水などのダメージに加え、ものづくりの基盤が揺らいでいるためだ。日本は、原材料を輸入して製品を輸出する「加工貿易」をお家芸としていた。しかし技術の優位性には陰りが見え、各社は従業員を維持できなくなりつつある。 (経済部 河野越男、金島弘典) パナソニックとソニー、シャープ3社が発表した2012年3月期の業績予想では、税引き後赤字の合計が1兆2900億円に達する。リーマン・ショック後の09年3月期(6036億円の赤字)の2倍規模になりそうだ。 タイ洪水の影響は、ソニーで約700億円、パナソニックで約600億円、シャープは約30億円の営業減益要因となっている。 加えてパナソニックは、統合した三洋電機の「のれん代」2500億円を損失処理し、赤字幅が拡大した。 テレビ事業は各社の主力事業の一つだ。だが、ソニーのテレビ事業の12年3月期の営業赤字は約2300億円と、ソニー全体の税引き後赤字額を上回る見込みだ。 「敗戦処理」も傷口を広げている。 ソニーは韓国サムスン電子との合弁解消に伴う損失を計上した。パナソニックとシャープは巨費を投じた国内のテレビ用パネル工場をスマートフォン(高機能携帯電話)など向けに転換する。その費用はパナソニックが2000億円、シャープが800億円に達する。 シャープの片山幹雄社長は「売れば売るほど赤字なので、日本からの(テレビなどの)輸出は不可能だ」と嘆く。ソニーはシェア(占有率)拡大から採算重視に戦略を転換したが、肝心の売り上げが伸びなかった。円高の影響もあるが、「製品としての魅力が世界市場で通用しなくなっているのではないか」(業界筋)との指摘も出ている。 影響は、電子部品や素材メーカーの業績も直撃する。 旭化成の11年10~12月期は、パソコン向け部品などのエレクトロニクス部門の営業利益が赤字に転落した。半導体大手ルネサスエレクトロニクスはテレビ向けの半導体事業から撤退する。 旭化成の藤原孝二専務執行役員は「電機メーカーに立ち直ってほしい」と願望を込める。だが、輝きを失いつつある日本のものづくりが復活する道筋は見通せない。 商品開発米韓に後れ 韓国のサムスン電子は11年12月期の売上高が前年比6.7%増と過去最高を更新した。1月に米ラスベガスで開かれた世界最大の見本市「国際家電ショー(CES)」では、サムスンとLGエレクトロニクスの韓国勢が年内にも発売する55型の有機ELテレビを出展。世界初の有機ELテレビを発売したのはソニーだったが、大型化を進める研究開発では後れを取った。サムスンは積極投資でテレビのシェアを拡大、有機ELテレビも日本勢の先を行く。 製品の性能だけでなく、「使いやすさ」の面でも日本勢は立ち遅れている。 スマートフォンで世界的な大ヒットを続ける米アップルは11年10~12月期の売上高と税引き後利益がいずれも四半期で過去最高だった。台湾メーカーなどに製造委託しながら付加価値の高い商品を相次ぎ開発し、高い利益率を誇る。 メリルリンチ日本証券の片山栄一アナリストは「付加価値を生み出す戦略が必要」と指摘し、日本勢の商品開発力の低下を懸念する。 サムスンに対抗するため、ソニーと東芝、日立製作所の3社は中小型液晶パネルの事業統合で昨年11月に合意した。しかし、一足先に統合した国内半導体業界では、エルピーダメモリやルネサスエレクトロニクスも業績悪化に苦しんでいる。「産業間の統合を進め、事業規模を拡大する必要がある」(日立の中西宏明社長)との危機感が広がる一方、「ものづくり力」をどう伸ばすかの問いが製造業全体に突き付けられている。 ----------------------------------------------------------------- *電機3社以外の製造業も業績悪化に苦しむ 税引後利益 悪化の主な原因 マツダ ▼1000 震災やタイ洪水による生産減 NEC ▼1000 欧州危機の影響と携帯電話事業の不振 任天堂 ▼650 ゲーム機「ニンテンドー3DS」の値下げで採算悪化 住友金属工業▼ 550 グループ会社の巨額赤字 リコー ▼ 460 タイ洪水で部品調達できず生産減 TDK ▼110 タイ洪水で部品調達できず生産減 ※単位・億円。▼は赤字、2012年3月期予想 赤字に伴う規模縮小・撤退は、地方の雇用にも影響を及ぼしています。 リストラ、地域経済に打撃 (2/5 読売) 経営合理化の発表が相次ぎ、「企業城下町」に動揺が広がつている。 電子部品大手TDKは、戦前から生産拠点とする秋田県にかほ市の3工場を2012年度中に閉鎖すると発表した。海外ではすでに約5500人を削減している。ガラス大手・日本板硝子がリストラに踏み切るのは、売り上げの4割を占める欧州で建築や自動車向けガラスの需要が急減したためだ。 半導体材料のシリコンウエハー大手のSUMCO(サムコ)も社員の15%(連結べース)に当たる約1300人を削減し、生野工場(兵庫県)を13年度中に閉鎖する。 経済産業省によると、電機業界の国内製造出荷額は約44兆円と大きく、リストラの大波は、裾野の企業や地域経済への波及も懸念される。雇用情勢はまだ厳しい状況を脱していない。総務省によると、11年12月の完全失業率は前月より0・1ポイント上昇の4.6%と高止まりしている。厚生労働省の調査では、12月の現金給与総額は前年同月より0.2%減と、2か月連続で減少している。 第一生命経済研究所の永浜利広氏は、「リストラで景気悪化が意識されて消費者心理が悪化する。消費への影響は避けられない」と、国内総生産(GDP)の約6割を占める個人消費の下振れを警戒する。 政府は12年度の個人消費を1.1%増と高い伸びを見込んでいる。だが、「産業界の業績悪化で、今夏のボーナスは前年より減る可能性があり、消費を下押しする。政府見通しの達成は難しいだろう」(三菱総合研究所の武田洋子氏)との見方も出ている。 報道で見聞する赤字の理由としては、東日本大震災やタイの水害での生産量減、欧州の金融不安が招いた景気悪化、円高などが挙げられています。 もちろんそういった直接的な理由もありますし、貿易収支では原発停止に伴う、LNGなどの化石燃料の輸入増と価格高騰も大きな②要因です。 しかし、どうやらそれだけでは片づけられない、根幹にかかわる日本の製造業の病巣があるようです。 記事で述べられている、市場ニーズへの対応、技術先行だけでなく使いやすさの追求といった問題は多くの報道に接しますが、開発は日本が先行するのに、販売シェアは韓国企業に逆転されるその理由は、決断とリスクに挑む行動のスピードです。 一例として、千葉大学で開発された「植物工場」の例があります・ 既に一年前に、輸出の出来る農業として注目を集めていました。 植物工場は「輸出産業」になりうるのか---千葉大名誉教授・古在豊樹氏に聞く - 産業動向 - Tech-On! しかし一年経って事業化にこぎつけたのは、韓国の資本でした。決断と行動のスピードの違いです。 千葉大学(株)みらいの植物工場、韓国企業が本格的に生産開始。新報道2001(フジテレビ)2012年1月22日: 投資に有利なFX!!株&不動産ニュース。 製造業の商品開発力や新技術の事業拡大への決断力、行動力の低下の他に、国の政治にも原因があるとする見方もあります。 「31年ぶり」貿易赤字の大嘘、国内生産はもはや消滅の危機| nikkei BPnet 〈日経BPネット〉 <前略> 要するに、東日本大震災という戦慄すべき悲劇が突如として貿易赤字転落を招いたわけではない。リーマンショック以降、日本は基調として貿易赤字になりつつあるという現実を知らずに、2011年の1年間だけを特別視するのは、日本経済の実態から大きく逸脱した現状認識と言わざるを得ない。 日本ではもうやっていけない <中略> 先入観を捨て、すべてを取材に託して製造に関わる人々の本音に迫った。 そのなかでじつに印象深かったのは、日本を代表する大手メーカーの経営者が発した言葉だった。 「日本でこれだけ製造業が軽視されたら、もうやっていかれない」 「決別」なのか「諦め」なのか。 日本国内の雇用拡大を企業経営の中核的な価値として、創業以来持ち続けてきた国内生産に対する執着心そのものが失われつつある。厚生年金財政のつけ回しも企業に押し付け、原発停止で急増した火力発電用の燃料急増に伴うコストアップも大企業への電力料金17%アップで一時しのぎをはかろうとする民主党政権。日本でもの作りを継続していくモチベーションが喪失していくばかりだ。 <中略> 先端技術も海外へ移転 1月30日の日経新聞に掲載されたパナソニックが車搭載用のリチウムイオン電池生産の中国移転ニュースには度肝を抜かれた。コスト競争だけになってしまった大衆商品の海外生産移転は当然だが、ハイブリッドカーやEVに搭載される大型リチウムイオン電池は、技術流出への配慮もあり、しばらくは日本で国内されていくものと誰もが信じ込んでいた。 だが予想を裏切り、トヨタ自動車がハイブリッドカーを中国で生産、パナソニックもそれに合わせて大型リチウムイオン電池の生産移転を決めたようだ。 貿易統計が描く抽象的な世界の話ではなく、恐ろしい勢いで産業空洞化に拍車がかかってきた現実をしっかりと見据える必要がある。 空洞化はローテク技術の国内生産縮小で雇用が危機にさらされるだけではもうすまない。環境関連の先端技術までもが海外移転する時代へと突入した。 メイド・イン・ジャパンにどんな近未来を望むのか。リアリティをもって日本社会はこの問題に向き合わなければならない。 かつては、フォードなどのアメリカ方式の大量生産による低コストを、顧客のニーズに対応すると共に高品質を備えることで、ものづくり先進国となった日本が、韓国などに顧客ニーズ対応で負けてシェアを奪われる様になってしまったのは何故なのか。 価格競争に意識が行き過ぎて、日本が駆逐したはずの大量生産の規格品化に逆行していなかったか?技術に驕りと油断が無かったか?技術の漏えいに対策はどこまで出来ていたのか? 少子高齢化の日本の財政を支えるには、税収アップが万能薬であることは今更言うまでもないことです。 それには、日本の製造業が元気になり、雇用が安定し、消費が活発になることが基本です。 日本の製造業が元気になる道が、官民一体となって拓かれることを願います。 ![]() この花の名前は、シレネユニフローラ 撮影場所; 六甲高山植物園 今日は何の日 ↓よろしかったら、お願いします。 ![]() ![]() ![]()
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