国内ビール大手 世界最大市場のアジアへ進出

 世界のビールの消費は、本場ドイツのあるヨーロッパ(27%)ではなく、米国のある北米(14%)でもなく、アジアが最多で、35%を占めるのだそうですね。しかも、2011年は、前年比で10%増と二桁成長している。
 アベノミクスと猛暑で今夏は消費が伸びたとはいえ、少子高齢化で人口が減り続け、市場が縮小するのはビール業界も避けられません。
 発泡酒、第三のビールとデフレ対策をしても、市場縮小という根本の流れには一時しのぎにすぎません。
 そこで、大手各社は、世界最大の市場で二桁成長しているアジアの市場に進出を始めているのだそうですね。




 
ビル生産 アジアがウマイ 世界最大市場 国内大手、欧州勢追う (8/18 読売朝刊)

 ビール大手が、アジアでの現地生産に力を入れている。アジアは世界のビール総消費量の3分の1以上を占める巨大市場だが、欧州勢に先行を許している。国内ビール消費の減少に悩む各社は、品質の強みを生かして、浸透を図る。 (関根晃次郎)

 
キリンホールディングスは今月から、出資先のフィリピン・サンミゲルビールのタイ工場で、主力ブランド「一番搾り」の委託生産を始めた。現地の飲食店などへ高品質ビールとしてブランド浸透を図る。タイの成果を見極めた上で、ベトナムやインドネシアへの進出も視野に入れる。
 
サッポロホールディングスも2011年にベトナムに自社工場を稼働した。14年中にも生産量を現在の4万キロ・リットルから10万キロ・リットルに引き上げ、周辺国への販売強化にも乗り出す方針だ。台湾やオーストラリアでも「サッポロプレミアム」の委託生産などを行う。
 
アサヒグループホールディングスタイ、マレーシアなどで生産している。
 進出の理由は、
アジアが世界最大の市場で、消費量が急拡大しているためだ。キリンによると、アジア地域は世界全体のビール消費量の約35%を占める。日本を除いた地域の11年の消費量は、10年比で10%近く増えた
 特に、中国やベトナムはここ数年、前年比2桁増の成長が続いている。ベトナムの11年の消費量は日本の約半分にあたる279万キロ・リットルに達している。生活水準の向上に伴い、「経済成長とともにビールにも品質を求める消費者が増えている」(ビール大手)ことが、日本企業には商機となる。
 ただ、
現地では欧州のビール大手、カールスバーグやハイネケンなどが高いシェア(市場占有率)を持つ。日本勢が、企業の合併・買収(M&A)などで培った拠点網や販路を生かして、現地に浸透できるか注目される。

 数年前には中国への進出が話題になっていましたが、今回は、ベトナム、タイ、インドネシア、マレーシアといった国々に進出するもので、サッポロは台湾、オーストラリアへも委託生産を拡大。サッポロのベトナム工場では、今年中に、生産量を、4万キロ・リットルから10万キロ・リットルに引き上げるよていなのだとか。

 問題は、既に欧州のメーカーが進出してシェアを押さえていて、後発であること。
 嗜好性の強い商品ですから、日本の味の押し付けだけでどこまでシェアをとれるのか。ターゲットは富裕層が珍しがって飲む高級品指向なのか、アジアの成長を支える中間層なのかにもよりますが、後者の方であるのなら、自動車や家電が遠回りする失敗を犯した過ちは回避するよう、現地の嗜好に合わせた製品の開発・販売が必要ですね。
 こんな常識は当然踏まえておられることとは推察しますが、ターゲットを富裕層にするのか、中間層にするのか、標的を定めて進出されることを願います。
 そして、アジアの成長力と一体となり国内製造業が息を吹き返す魁となり、単に安価な製品を生産する工場を求めての進出ではなく、アジア市場に歓迎され愛飲される進出として成功されることを願ってやみません。
 合併・買収(M&A)などで培った拠点網や販路を生かして、現地に浸透とのことですが、プロダクトアウトではなく、日本が得意のマーケットインの為のマーケティングをしっかり行えば、先行する欧州勢に追いつき追い越すことは、夢ではなくなりますね。言わすもがなの基本ですが、近年のアジア進出企業が忘れていることが多いので、老婆心まで。



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  この花の名前は、オオアマナ


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by yuji_oga | 2013-08-19 00:26 | 人口減少 | Trackback
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