農家は自主的にコメを作れることを証明 TPPはチャンスだと

 国の減反政策に逆らい、裁判を起こし仲間とコメを作り続け、集荷を受け付けない農協に、「ピンチはチャンス」と直販を始め、農家は自主的にコメをつくれることを証明した、大潟村あきたこまち生産者協会の社長・涌井徹氏は、TPPはチャンスとばかり、東北の6つの農業生産法人と「東日本コメ産業生産者連合会」を立ち上げ、耕作放棄地を集約し、農機や肥料の共同購入を進めることでコストダウンを図ると同時に、直販やコメ加工による高付加価値化も進め、農家に利益をもたらすチャレンジに取り組んでおられるのだそうです。

 民主党政権が、その政策の乏しさで日本を沈没させかけた時、国民の多くが政権を自民党に戻し、自民党はアベノミクスで沈没を防ぎ、日本を復活させる方向に向かわせました。

 ところが、金融政策の第一の矢、第二の矢までは効果を発揮しましたが、経済基盤の改革、成長力の復活を産み出すべき第三の矢は、薬のネット販売だとか、カジノの誘致だとか、経済基盤の改革には程遠い目先の話題性だけの政策しか出て来ず、期待に沿うものが打ち出されてきていませんでした。

 それを自覚している安倍政権は、「地方創生」とか、「1億総活躍」とかスローガンを次々に打ち出していますが、具体策に欠け、経済成長の復活には程遠いというのが現状です。


 



 その中で、昨年甘利担当大臣の尽力で、TPPが大筋合意に達し、今年、各国の批准を経て発効へ向かうこととなりました。

 諸説ある中を、TPPはチャンスだと、農家に利益をもたらすチャレンジに取り組んでおられるお話です。年頭にあたり、希望が膨らむ話です。

 
大潟村あきたこまち 孤軍奮闘、減反と闘う :日本経済新聞

 2015年7月上旬。みちのくからやってきたひとりの男が内閣官房長官の菅義偉(67)を訪れ、訴えた。「環太平洋経済連携協定(TPP)はチャンス。全国各地の農業法人と連携し、農地拡大で生産コストを減らします」。菅は「しっかりと受け止めました」と応じた。

■もう一つの農協

 大潟村あきたこまち生産者協会(秋田県大潟村)の社長、涌井徹(67)。日本最大の干拓地であるこの村で、農家からコメを集荷し、小売りや流通業者に直接販売する。協会に名を連ねる農家は160軒、農地面積は計2千ヘクタール。規模は
コメ産地直送会社としては日本最大級。大潟村で「もう一つの農協」と言われる



 
「反骨の男」。涌井の人生を振り返ると、この表現がぴたりと合う。

 1970年、21歳でコメの大規模農業を目指し新潟県から入植したが、いきなり国の減反政策が始まる。収入は細るうえ、畑に転作しても干拓地で水はけが悪く、地盤は軟弱。思うように作物は育たなかった。

 コメ生産しか道はなかったが、国は減反に従わないと強制的に農地を買い戻すという。それでも涌井はあらがった。裁判を起こし、数少ない仲間とコメを作り続けた。農協は涌井のコメを集荷しなかったが「ピンチはチャンス」とばかりに直販を始めた。「ヤミ米」。涌井らのコメはそう蔑まれるようになった。

 1985年には24時間体制で村から出る道路が検問された。
コメを直販していた農家らは食糧管理法違反で告発され、涌井も警察から事情聴取を受けた。結局、不起訴となり農家は自主的にコメを作れることが証明され、88年にこまち協会を設立した。



 「信じた道をはいつくばってでも進む」。こう言ってはばからない涌井に周囲は異口同音に「愚直なまでの熱意にほだされる」。その求心力はときに敵対者も味方につける。

 大潟村土地改良区の元理事長、宮崎定芳(76)もその1人だ。干拓地の排水事業に伴う減反推進の急先鋒(せんぽう)だった。涌井と村を二分するまで激しく対立したが、あるときを境に見る目が変わった。

 89年、農協はヤマト運輸にこまち協会のコメを運ばないよう圧力をかける。だが涌井はそれを跳ね返して次々と販路を広げた。宮崎は「彼の行動力を認めざるを得なかった」と振り返る。涌井の行動パターンを「いつも無謀」と評するが憎めない。今や涌井を陰で支える「参謀役」だ。
大潟村を秋田県北部産のコメの一大流通拠点にするプロジェクトで手を組む。



■自称大ぼら吹き

 「
僕は大ぼら吹き。だけど大ぼらに見合った行動をしたきたつもりです」と白い歯をみせる涌井。2001年ごろ、こまち協会は東京など都市圏の市場開拓に針路を定めた。その先兵となった今の東京支店長、石岡謙治(45)は耳を疑う号令を受けた。都内だけで300人、全国で1千人の営業担当の派遣社員と一括契約しようというのだ。一度に3億円をはたいた。

 石岡も飛び込み営業に奔走。「一気にローラー作戦を展開し、商権をひっくり返していった」。地場のコメ流通会社からは「やめろ」と非難の電話が鳴り響いた。費用対効果は乏しかったが都市圏進出から約10年。
今ではイオンやイトーヨーカ堂などのスーパーには発芽玄米やプライベートブランド商品が並ぶ。石岡は言う。「いつも型破りだけど、不可能を可能にできそうな熱意と夢がある。だからついていきたくなる」

 
もちろん成功は多くの失敗の上に成り立っている。生産、販売だけでなくコメ加工まで含めた「6次産業化」を目指す涌井は約6年前の「米粉」ブーム到来をにらみ、7億円を投じて次々と製粉や製麺工場を建設。だがマーケティングに失敗し多額の損失を被った。

 涌井が直販や
コメ加工による高付加価値化にこだわるのは「農家に適正利益を還元したいからだ」。大手コンビニに売り込み中のコメをピューレ状にした「コメネピュレ」は、パンや麺類に使うと素材本来のうまみを引き出せ、乳化剤など食品添加物が不要になる。



 
TPPをにらみ生産コスト削減も待ったなし。13年に東北の6つの農業生産法人と「東日本コメ産業生産者連合会」を立ち上げた。耕作放棄地を集約し、農機や肥料の共同購入を通じて安い輸入米と戦う



 「みな西を向こうとも我一人東を向く」。挑む相手が大きくても、孤軍奮闘で突破する道を選んできた涌井。その姿を見せることが周囲を巻き込む最も効果的な仲間作りとなった。へそ曲がりのようだが、多くの人は涌井と同じ方向を向いてしまうのだ。 =敬称略 (上阪欣史)



  米粉ブームへの対応の投資は一度失敗したのだそうですが、直販やコメ加工による高付加価値化にこだわり、儲かる農業を目指すチャレンジを続けておられる。

 パンや麺類への用途向けの、コメをピューレ状にした「コメネピュレ」の拡販に力を入れておられるのだとか。

 小麦製のパンや麺類に需要を侵食されているコメの需要を取り戻す策ですね。家庭用のパン製造器具が、安価で手軽に使用できるものが普及してきています。出来立ての香りも味も良いパンが、手軽に食べられるようになっています。
 小泉進次郎農林部会長が、コメ粉パンのおいしさをPRしていましたが、出来立てのコメ粉パンは、本当に美味しく、我が家では自家製コメ粉パンに切り替えています。
 「小麦粉パンよりおいしい」小泉進次郎氏、米粉パンを絶賛 - 産経ニュース

 農家のチャレンジに、消費者の我々も応えて、日本の農業の改革、ひいては日本の経済基盤の改革が進む元年となることを願います。



 
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  この花の名前は、ダリア

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政府広報(北方領土問題) - YouTube

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by yuji_oga | 2016-01-04 01:22 | 食の安全保障 | Trackback
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