化粧品、おむつ 国内生産回帰

 春節で来日した中国からの観光客。今年は、従来の「爆買い」から、「体験型」への変遷が顕著との報道が多く見られましたね。

 インターネット購入が出来る事、景気減速対策で資本流出を防ぎたいことから、「銀聯カード」を使って海外で外貨を引き出す際の上限額の設定が行われるなど、来日観光客の消費動向の変化がみられるのですね。

 しかしながら、日本製品の品質を評価し、購入する外国人は、来日客に限らず増えていて、化粧品や日用品メーカーは増産を計画しているのだそうですが、これまでの海外での拠点作りではなく、国内生産への回帰が見られるのだそうです。




 
化粧品、おむつ 国内生産回帰 信頼の日本製「爆買い」で 海外人件費上昇も影響 (2/12 読売朝刊)

 化粧品や日用品メーカーが、国内生産拠点の増強に相次ぎ乗り出している。訪日観光客の「爆買い」で販売好調なためだ。日本製は品質が高いと外国人に評判なうえ、海外の人件費上昇も国内回帰を後押ししている。 (福島春菜)

■訪日客
 「春節」を迎えた東京・銀座の百貨店「松屋銀座」の化粧品売り場は、大勢の中国人観光客でにぎわう。「包装を見て、
日本で製造したものを求める人も多い」(コーセー広報)という。
 
各メーカーは、訪日客の爆買いや国内での安定供給に加え、中国やアジア向け輸出の増加を当て込み、増産を図っている

 
ライオンは昨年、明石工場(兵庫県明石市)で約10年ぶりに数億円規模の設備投資を行い、歯ブラシなどの生産能力を1割向上させた。中国でも現地生産しているが、「日本製には信頼感がある」(浜逸夫社長)ため、訪日客が大量購入することも多いという。

 
大王製紙は昨年12月、紙おむつ工場を福島県いわき市に新設し、稼働を始めた。花王国内3工場で、紙おむつ「メリーズ」の増産を進めている。日本製の紙おむつは肌触りのよさが海外でも好評で、日本の店頭でも品薄になっている。

■中期的
 中国やアジア市場の需要増を見込み、
数年後の生産開始に向けて、日本国内に工場を作る動きが化粧品や衣料メーカーで相次ぐ

 
資生堂は国内では27年ぶりの新工場を2020年度に大阪府茨木市で稼働させる。中・高価格帯の海外向け化粧品ブランドも生産し、魚谷雅彦社長は「日本製の価値をアジアで高めていく」と話す。コーセーは群馬工場の生産棟を増設し、17年から稼働させる。生産能力は1.8倍になる。婦人服ブランド「ナチュラルビューティー」などを展開するTSIホールディングスは昨年、同業のワールドから宮崎県の縫製工場を買い取った。「中国の人件費が高くなった」と説明する。
 素材メーカーも国内向けの設備投資を増やしている。
三井化学は17年度をめどに、三重県の子会社工場で紙おむつに使う不織布などの生産能力を3割引き上げる方針だ。旭化成は宮崎県の工場で、美容フェースマスクに使われる不織布などの生産能力を約4割増やす

■好条件
 製造業では1980年代以降、コスト削減などのため中国や東南アジアなどに生産拠点を移す動きが続いた。

 
国内回帰が進むのは、品質の高い日本製への支持や新興国の所得増、海外の人件費の上昇、円安傾向で日本からの輸出も採算が合うようになってきたことなどの条件がそろい始めているからだ。政府の法人税率の引き下げや日銀のマイナス金利政策の導入など、企業に国内での設備投資を促す動きも相次いでいる。他の業界にも波及するかどうか注目される。


 国内生産の増強・回帰の理由は、来日観光客の「爆買い」増加対応など国内での安定供給もそのひとつですが、中国やアジア市場への輸出増加への対応もあるのだそうです。

 増産の為の生産を、従来の様に海外で行うのではなく、国内回帰を進める理由は、海外の人件費の高騰に加え、日本製への支持があります。

 かつて、製造業の「六重苦」として (1)円高、(2)高い法人税、(3)自由貿易協定の遅れ、(4)厳しい労働規制、(5)温室効果ガスの排出抑制、(6)震災とそれに伴う電力不足 があり、海外移転による国内生産の空洞化が進んだのでした。

 しかし、安倍政権になり、円高はむしろ進みすぎるくらい円安に振れ(この数日は、円高に少し戻っていますが、民主党政権時代に放置されたひどい状況からは大幅に改善されている。)、法人税の引き下げも行われ、TPPも調印式が行われ、原発の再稼働や自然エネルギーの増産、電力自由化で、「六重苦」は大幅に改善されていて、国内生産をして輸出をしても採算が合うようになってきているのですね。
 更に、アベノミクスの金融緩和策は、「マイナス金利導入」という、初の試みにもチャレンジし、国内での投資条件は好転しています。

 記事でも指摘されていますが、他業界にも同様の動きが生じ、国内の製造業が活況を取り戻し、設備投資、雇用が拡大され、経済成長が取り戻せるか。注目されます。
 アベノミクスの第三の矢による、経済構造改革に繋がる政策の、更なる発動が待たれます。


 
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  この花の名前は、ユキワリイチゲ

 


 竹島に関する動画 / 政府広報 - YouTube

杉原由美子氏による絵本「メチのいた島」読み聞かせ - YouTube



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by yuji_oga | 2016-02-14 23:59 | 企業改革 | Trackback
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