企業のクレーム件数・客単価他を公開

 企業の情報開示や、管理への公的指導や法制化が進み、対応に追われる事の多い昨今ですが、経済産業省から新たな報告書作成の話が出ているようです。
 日経朝刊(6月5日)からです。
 
 経済産業省は上場企業に対し、経営実態や成長戦略を細かく開示する「知的資産・経営報告書」の作成を促す。客単価の推移や受け付けたクレームの数など有価証券報告書ではわからない経営関連指標の公開も求め、投資家が企業の将来性を判断する目安にする。開示基準案を10日にも公表し、まずは企業による自発的な導入を目指す。

 環境報告書、知的財産報告書と同様に法的義務ではなく、開示による投資家の信頼を高めるメリットがあるとか。
 過去の活動結果の財務諸表(有価証券報告書)にたいし、今後の成長を左右するソフト面の情報開示が不十分との見解によるもののようで、「経営の現状と将来の計画について具体的に説明すると共に、根拠となる経営関連指標の開示を求めるそうです。
 開示する指標は全部で51項目ありすべての開示が原則とか。
 
知的資産・経営報告書で開示する項目例
▽経営スタンス
・経営者の社内に向けた情報発信回数、経営陣の年齢・特性
▽経営資源の選択と集中
・主力事業の営業利益に占める割合、非主力事業の撤退基準の有無、主力部門に対する研究開発費
▽対外交渉力
・客単価の推移、顧客満足度、クレームの件数
▽知識の創造
・権利化した知的財産の件数、従業員一人当たり能力開発費用、新製品比率
▽チームワーク
・社内改善提案制度の有無、従業員満足度
▽リスク管理
・法令遵守責任の担当者の人数、機密保持義務規定の有無
▽社会との共生
・環境関連投資額、外部による企業イメージ調査の結果

 既にいろいろな機会で開示している情報もありますが、コンペティターには知られたくない情報(現状社外秘の情報)もありますし、客単価の推移などは、顧客の誤解を招くことも創造されます。
 投資家に獲っては、経営会議の社外秘情報も知ることが出来る様になり、メリットは大きいですね。
 ちなみに「知的財産報告書」の日本IR協議会 「知的財産報告書」に関する調査結果(2005.4.18)では、
知的財産報告書の開示を「決定していないが検討・準備している」企業が52%、「社内で検討もしていない企業」が33%に上り、現状では、知的財産報告書を開示している企業は少ないとのことです。

 企業の情報開示、管理コストが膨らむことはまちがいありません。
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by yuji_oga | 2005-06-05 17:03 | 気になる話 | Trackback(1)
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Tracked from 実録 会社はこうして沈ん.. at 2005-06-06 09:35
タイトル : これを導入されては
我々の会社はひとたまりもありません。 が、社会的には是非進めるべきだと思います。 『 経済産業省は上場企業に対し、経営実態や成長戦略を細かく開示する「知的資産・経営報告書」の作成を促す。客単価の推移や受けつけたクレームの数など有価証券報告書ではわからない経営関連指標の公開も求め、投資家が企業の将来性を判断する目安にする。開示基準案を10日にも公表し、まずは企業による自発的な導入を目指す。  開示基準案は産業構造審議会(経産相の諮問機関)の委員会が決める。環境報告書や知的財産報告書と同様に...... more
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