中国海洋石油、ユノカル買収断念

 中国海洋石油が、資源確保で世界各地の資源関連の買い取り確保を進めていますが、米国のユノカル買収では、米議会の国家の安全保障を背景とした強い反発のもとに、買収の断念を、2日発表したそうです。
 「国際的石油会社の買収を軸に、エネルギーの安定確保を目指す中国政府の戦略は、見直しを迫られる。」(日経)ことになるようです。

 胡錦涛主席の9月訪米を控える中国としては、7月の人民元改革に続き、対米関係の安定を重視して決定的対立を避ける姿勢が目立つという見方もあるようです。
 asahi.com: 政治と商売、溝埋まらず 中国海洋石油、ユノカル買収断念-経済を読む - ビジネス
  
 米石油会社ユノカルをめぐる買収合戦は、中国海洋石油が断念することで幕を閉じた。もともと米国内で巨額の対中貿易赤字を背景に中国への警戒と不満が強まっていたところへ、安全保障にかかわるエネルギー分野とあって政治問題化し、純粋なビジネスと主張する中国との溝は埋まらなかった。今後も米中摩擦の火種は尽きないが、胡錦涛主席の9月訪米を控える中国としては、7月の人民元改革に続き、対米関係の安定を重視して決定的対立を避ける姿勢が目立つ。
 <中略>
  中国海洋石油の株式の7割は国有石油会社が握るだけに、米議会は国家戦略の担い手とみた。中国への売却を一時は真剣に検討したユノカル経営陣も、米国内の反発の大きさや売却手続きの煩雑さを考えると、得策でないと判断したようだ。

 だが、中国は今後も官民一体で資源外交を進め、欧米からの権益買収に摩擦覚悟で動かざるをえない。2020年の経済規模を00年の4倍にするという政府目標を達成するには、石油が2倍以上必要とされるからだ。
 <中略>
全米アジア研究所でエネルギー安全保障を担当するマイク・ハーバーグ氏は「中国政府は今回の騒動の結果、台湾海峡での緊張時には、米国は中国へのエネルギー供給を遮断すると判断するだろう。エネルギー確保競争が激化し、アジア全体が敗者になる。米国が中心となり、アジアのエネルギー安保で協力関係を築くべきだ」と指摘する。


 国際化を目指す中国企業のM&Aのことは、前に少し書きましたが、今回で多少の停滞や米中間の火種はあるものの、上記の記事では以下のように続き、今後も続きそうです。
  
●中国の買収分野、多岐に

 中国企業が外国企業を買収する動きは、エネルギー分野以外でも加速している。ブランド力や技術力、海外販売網で劣る中国企業は、海外進出では既存会社を買収したほうが近道と考え始めた。ユノカル同様に断念したが、中国家電大手ハイアールによる米メイタグの買収提案もその一つだ。

 米国は、中国による米企業買収すべてに反対しているわけではない。中国のレノボによるIBMのパソコン事業買収では、議会の一部から「安全保障上の懸念」が示されたが、結局は認められた。メイタグ買収は政治問題にならなかった。

 ただ、米企業買収は今後も摩擦に発展しかねない。ヘリテージ財団のジョン・タシク上級研究員は「民主党と共和党がことごとく対立している米議会で現在、唯一合意できるテーマが反中国だ」と指摘する。人民元改革など火種は尽きない。

 米中両政府は、北京で2日まで、政治・経済など幅広い分野を話し合う初の定期高官協議を開いた。摩擦拡大を避けて共通利益を追求する総論では一致しており、今後も米議会などの強硬論に配慮しつつ落としどころを探る状況が続きそうだ。

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by yuji_oga | 2005-08-07 23:35 | 気になる話 | Trackback
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