日本の人口が 1億人を切る

 社会保障制度など国の施策の基礎データとなる新しい将来推計人口が公表されました。
 昨年から始まった我が国の人口減は、50年後には1億人を大きく割り込んで、8,993万人となるという、衝撃的数字です。(昨年は、1億2777万人ですから、30%減
 8月の日経のシミュレーションとほぼ同じ結果です。
 先進国の中で、トップの人口減現象を邁進している我が国ですが、希望的観測の出生率ではなく、現状維持の出生率で計算した結果だそうです。
 
人口減への警鐘を重く受け止めよ (12/22 日経社説)

 社会保障制度など国の施策の基礎データとなる新しい将来推計人口が公表された。このところの急激な未婚化、晩婚化が響いて2055年の総人口は中位推計で現在の3割減の約9000万人、合計特殊出生率は超少子化状態の今と同じ1.26だ。

 放置すれば年金、医療、介護制度などのほころびは目にみえており、労働力不足も技術革新だけではしのげなくなる。推計を最高レベルの警報と重く受け止め、少子化対策と諸制度の再設計を加速する時だ。
 推計結果の打撃をまず受けるのは現役時の所得の50%給付を約束する公的年金制度だろう。これまでも甘い推計のため5年ごとに大きく修正された年金制度だが、前回推計の出生率1.39が前提では「100年安心」の触れ込みも空文同然だ。

<中略>

 新推計が描く50年後の日本の風景は異様というほかない。15歳未満の割合は総人口の8.4%の750万人。前の推計から300万人も減った。対する65歳以上の比率は40.5%。医療や介護への影響も計り知れず、こちらも制度の大胆な組み替えは避けて通れまい。
 生産年齢人口も全体の半分程度に減るから、日本経済に陰りが出るのは必至だ。楽観的な前回推計による試算でさえ働き手の減少ぶりは惨たんたるもので、雇用や少子化対策が進まない場合、今より2000万人以上減る。新推計の厳しいシナリオでは、1人当たりの生産性を上げただけでは成長は難しいだろう。

 これほどの深刻さにもかかわらず、少子化対策への強い覚悟は官民ともに感じられない。児童手当の乳幼児加算を来年度予算案に盛り込む過程でも棚上げ論、縮小論が相次ぎ、政府内の議論は迷走した。産業界も企業内保育所の設置から不妊治療休暇まで人目を引く育児支援には一部、着手し出したが、働き方の見直しなど抜本策には消極的だ。

 政府は近く、結婚・出産への障害が除かれた場合の仮の人口試算も公表する。一定の参考にはなるが、期待値を前提に年金財政などの議論が進み、制度改革が遅れては困る。子どもを産みやすいしくみと、人口減に耐え得るしくみのどちらが欠けても明日の日本は立ちゆかない。いますぐ両面作戦へのトップギアに切り替えるべきだ。

 他の各紙も一斉に社説や記事で、危機感と早急な対策の必要性を唱えています。
 【主張】将来人口推計 子供は宝ではなかったか|主張|論説|Sankei WEB
 12月21日付・読売社説(2) : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞) 新人口推計 少子化の深刻さが浮き彫りに
 MSN-Mainichi INTERACTIVE 社説 人口減少社会 未来へ知恵を出し合おう
 asahi.com :朝日新聞今日の朝刊-社説 人口推計 今から本気で考えよう

 深刻な影響を受けるものとして、各紙とも一番に上げているのが社会保障制度、中でも年金制度の崩壊を上げています。1人の受給者を、1.3人で支えることは、子供の養育費に懸念があり出産にとまどっている状況からは、不可能と言って良いでしょう。
 人口減は、団塊世代という戦争の影響の得意な年代層がいなくなれば、普通の状態で安定休息する。日本の適正人口は、8,000万なのか、何人なのかという意見も耳にしますが、少子化の歯止めがかからない限り、現象のスパイラルは加速されるばかりとなります。
 合計特殊出生率を、現状維持とした今回の計算でも甘いとする意見もあります。

 もう一つの大きな影響は、働き手の減少と消費の減少による、国内経済の縮小です。
 世界の人口は増えているのですから、企業は海外へ進出することで生き延びて行けますが、国内では働く人の人数も働くところも減ってしまいます。
 ここでも、市場が縮小するのだから、ロボット化など合理化を進めれば、人手不足は回避出来るとする考えがありますが、それでは、国内市場の縮小化を加速させることはあっても、活性化による豊かな暮らしは望めず、増えない収入に合わせたデフレ生活を強いられてしまいます。

 華僑やユダヤの商人、はたまたジプシーの様な暮らしが出来ないで、国内で働き、国内で生活をする多くの日本人を、政府がまもる気があるのなら、早く手を打たないと国が滅んでしまいます。
 出産・育児への支援(休暇、職場復帰、育児と仕事の両立のための保育園など、子供を産んで育てる夫婦が安心して子供を産もうという気持ちになれる環境)、高齢者の雇用促進による労働力の確保と、消費の確保といったところがあげられますが、大きく改革される政策は出されていません。(定年延長も、年金制度の救済で、支給年齢を上げたことに対応する色彩のもので、労働力不足を補うというレベルまで踏み込んだものとは見えません。)

 このblogでも書いていました、移民の受入で国内の労働力と消費の維持拡大を図る国もあり、日本でも検討が必要な時が来ていると言えます。
 
 30年、50年後に、私は生きていませんが、減少の悪化が顕著になる30年後といえば、今の30台の人たちが60台になる時代で、実際に遭遇するのですね。
 日本の国の財政は、今でも夕張市より悪いのですが、海外に生活拠点を構えるか、座して国と共に滅亡するの道を進むか、声を大にして改革の政策を訴えて実現させるか...。

 答えは決まっていますね。急がないと、残された時間は少ない!


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by yuji_oga | 2006-12-24 17:33 | 人口減少 | Trackback(1)
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