早ければ2007年中に世界中のインターネットが大渋滞

 世界のインターネット人口が急増に加えて、オンライン・ビデオ・サービスの台頭などネットワーク負荷のかかるコンテンツの普及がある一方で、新しい通信インフラ整備への投資不足があり、早ければ2007年中に、全世界のトラフィックがインターネットのデータ伝送容量を上回る事態になると、米Deloitte Touche Tohmatsuが予測発表したのだそうです。
 そして、それを防ぐには、巨額の資金を投じて新しい通信インフラを構築しなければならないのだと。
 ネットの中立性か、情報スーパー大渋滞か - ビジネススタイル - nikkei BPnet

 映像コンテンツなどによるトラフィック急増などで通信事業者やプロバイダのコスト負担が膨らんだことで、ネットワークの利用と設備コスト負担の公平性についての「ネットワーク中立性(network neutrality)」の議論が、米国や韓国で盛り上がっているのだそうで、米民主党の米連邦通信法改正案支持や、米Google、米MoveOn.orgを旗手とする連合体が「Save the Internet」(インターネットを守ろう)をスローガンに、ネットワーク中立性の確立を目指して奮闘中なのだそうです。
 
インターネットの父と祖父は中立性の義務化に反対の立場

 しかし、インターネットに必要なのは「保護」ではなく、質的改善と規模の拡大だ。インターネットを現状のまま保護する試みは、いわば電話の脅威から電報を守るようなものと言えよう。

Robert Kahn、David Farber両氏は、それぞれインターネットの父、祖父と呼ばれるテクノロジの大御所だ。両氏はそろって、ネットワーク中立性の義務化に猛反対している。 Kahn氏は最近の講演で、「技術革新にインセンティブを与えるには、ネットワーク事業者がまず自前のネットワークで新技術を開発できるようにしなければならない」と指摘した。ネットワーク中立性が義務付けられれば、このようなことは不可能になるかもしれないという。Farber氏は「インターネットに大きな意味を持つ技術革新が妨げられる」という理由で、ネットワーク中立条項を法制化しないよう、米国議会に対して力説している。

今後、インターネット基盤の世代交代に大規模な投資が行われなければ、コンテンツのダウンロード速度がほとんど足踏み状態になってしまう可能性さえある。もしも、ネットワーク中立性の支持派が、技術革新やインフラへの投資を締め出して、急速に陳腐化し疲弊するインターネットを保護することに成功するようなことがあれば、次世代インフラの技術開発と導入が妨げられるという不幸な結果になるだろう。

 まだインターネット接続が、ダイアルアップが主流の数年前、定額常時接続について同様にインフラコストの負担が危惧され、安価な定額常時接続に議論がなされていたことを想い出します。
 バブル期(米・韓にもあった?)に投機目的でネットワークが過剰に整備され、十分な帯域が確保されていたおかげで乗り切れたが、この過剰能力も底をついてきたことから議論が高まってきています。

 ネットワーク事業者らは、解決策として、サービス層ごとに優先順位を設定し、特別料金を支払って優先層を利用するコンテンツ・プロバイダからもたらされる収益を、インフラ整備に充当する案を提言しています。
 インターネットに、高速車線と、複数の低速車線を設けると言う案ですが、MoveOn陣営はこの案を一蹴しているのだそうです。しかし、早ければ今年中に、超低速車線のみになってしまう可能性があり、情報スーパーハイウェイならぬ情報スーパー大渋滞の出現を招くとのことです。

 「ネットワークの中立性」が義務づけられた状態での大規模なインフラ投資は、採算がとれずビジネスとして成立しない。「帯域保証のプレミアムサービスを提供しなければ市場に対して投資を正当化できない」と、通信インフラを提供する事業者は主張しています。
 
中立性が義務付けられた状態で大規模インフラ投資を行えば株価は急落する

 QoSの問題だけを見ても、サービス層の分離が必要だ。帯域が限られている状況では、近所の子供が使っているピアツーピア(P2P)アプリケーションの影響で通信品質が低下する可能性がある。そんなネットワークの上で、ビデオやVoIPといった高度なサービスを利用したいとは思わないだろう。

<中略>
 ネットワーク中立性が賛成派の思い通りに確立されれば、インターネットはいずれ機能停止に陥るかもしれない。いわば、ロサンゼルスなみの交通渋滞を伴う情報スーパーハイウェイだ。繰り返すが、インターネットは保護すべきものではない。必要なのは、たゆまぬ技術革新だ。

 インターネットは、数々の課題はあるものの、保護や制限を排し自由な世界であったからこそ多くの革新技術が生まれ、稼働してきました。
 技術革新が、Qosや、高速道路の種別造りに終わらないで、まさに"革新"的技術が誕生してくることを、期待します。


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2007 



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by yuji_oga | 2007-02-18 17:42 | IT備忘録 | Trackback
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