露に日本の新幹線技術売り込み

 ロシア政府は、世界最長のシベリア鉄道の近代化を中核とした、2030年を目標とする鉄道整備計画を、今年 9月に策定するのだそうです。
 これに関連し、昨年、「新幹線など日本の鉄道技術を導入できるかどうか検討したい」と非公式に日本に協力を打診していたそうで、日本政府は、経済産業省が中心となり国内車両メーカーなどに協力を呼びかけ、新幹線技術を使った支援やシベリア鉄道沿線の総合開発計画作りの支援も含めてロシア側と協議に入ることを明らかにしました。
 
 シベリア鉄道の具体的な整備計画は未だ明らかになっていないが、新幹線導入のために部分的に新線を導入していくとみられる。
 ロシア政府は、物流の大動脈となっているシベリア鉄道を高速化する考えで、現在、日本海側のウラジオストクからモスクワまで貨物列車で約 2週間かかる所要時間を、1週間程度に短縮したい意向という。サンクトペテルブルクには、トヨタ自動車や日産自動車などが工場建設をすすめており、高速化が実現すれば日本からの部品の輸送も効率化出来ると期待される。
 現在、ロシアでは首都モスクワとサンクトペテルブルク間(約450キロメートル)で、新幹線級の高速鉄道を整備する構想もある。これらの計画をめぐり、欧州企業も技術の売り込みを図っており、日本の技術との激しい競争になるとみられる。
 (6/28 読売朝刊)

 
 甘利経産相は、ロシアから
 ①新幹線技術の導入
 ②貨物の高速化
 ③在来線の更新
 などの要望があることを明らかにした上で、「(支援は)日露投資拡大に資するので悪い話ではない」とのべ、前向きに取り組む姿勢を示した。
 「先方からいろいろな情報が出ており、整理したい」と述べ、ロシア側の要望を精査して支援の内容を固めるとした。
 (6/30 読売朝刊)

 日本の新幹線技術の輸出は、台湾、中国向けで実施されています。
 ただし、ともに新幹線技術が一括で導入されているのではなく、他国の技術も混在したかたちでの運用となっており、稼働開始時にトラブルが発生するなどしています。
 当然ロシアも、フランスのTGVや、ドイツのICEとの競合入札を考えているはずですが、日本としては沿線開発の支援も織り込むことで、一括受注を目指すのだそうです。
 更に、資源ナショナリズムを強めているロシアに、鉄道網整備の支援で「貸し」を作り、エネルギーの安定供給を受けることを構想しているのだそうです。

 サハリン2、1に見られるように、完成間近になり利益見通しが確実になると、突然国営企業が買い占めしてしまう手法が目立ち始めているロシアです。
 欲張らずに、確実に利益を上げられる方法と、ロシアの人々に喜ばれる成果が上げられる技術で進めて行かれることを願っています。


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by yuji_oga | 2007-07-01 10:41 | 気になる話 | Trackback
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