日銀が株で一稼ぎ

 金融危機のなか、銀行救済の政府緊急対策の一環で、銀行の持ち合い株を買い上げることとなり、金融機関が拠出し設立された「銀行等保有株式取得機構」と日銀が、金融機関から株を買い取っていました。
 トヨタ、松下などの優良株であったとはいえ、いずれ税金で損害を補償することになるのではと思っていましたが、なんと、2002年~2006年の間で計7,391億円の株の売却益が出ているのだそうです。売却益の他に、配当もあり合算すると、9,500億円の利益になると...。
 取得後の株価の上昇によるものだそうです。

 日銀の株売却は、今年9月まで行わない事となっていますが、各企業の自社株買いには応じてきた結果で、日銀や機構がまだ保有している株は両者のものを併せて5兆円(今年 3月末の時価)以上あり、含み益が約 2兆4700億円あるのだそうです。
 
日銀 株式含み益1・9兆円 (8/8 読売朝刊)

 日銀や機構が、銀行保有の株取得を始めた02年は、後半に日経平均株価が8000円台まで落ち込んだ。銀行は多くの取引先企業と株を持ち合っていたが、株価下落で株の含み損が拡大し、銀行の経営体力が下がり、金融不安に飛び火する恐れがあった。
 日銀は緊急措置として、02年11月~04年9月まで計2兆180億円の株を買い取った。日銀はその後、企業側から「自社株買い」の要請があれば例外的に株の売却に応じてきたが、売却益は06年度だけで2175億円、配当金も443億円になった。

 日銀は毎年度、利益の大半を国庫に納付しており、日銀の06年度分の国庫納付金(7414億円)の3割超を保有株で稼ぎ出した格好だ。株主配当を増額する企業が増えていることも追い風になっている。
 日銀の株式含み益は3月末現在でなお1兆8829億円ある。10月以降、10年かけて保有株を市場で本格売却していくが、世界の中央銀行でも例のない株式買い取りは今後も、莫大(ばくだい)な利益をもたらしそうだ。

 一方、銀行の持ち合い株解消売りの受け皿として設立された機構も、02年2月から昨年4月まで計1兆5868億円の株を銀行から買い取った。すでに売却を始めており、06年度の売却益は4670億円にのぼる。機構は17年3月までに売却を終えるが、機構が解散する時には、金融機関の拠出金を差し引いた最終的な利益が国庫に入る。


 株の買い取りをしたときは、儲かるも八卦、損するも八卦状態だったと記憶しています。利益を国庫納付金として国に戻し、国に利益をもたらしていますが、このレベルを確信していたひとがどのくらいいたでしょうか?
 銀行に融資されたお金も戻ってきたようで、景気の好転、経済の発展が大きなスケールでもたらす影響のすごさを実感しました。

 第122回事業年度(平成18年度)決算等について

 参議院で民主党が第一党になり、民主党の同意がないと、日銀総裁が決まらないという、かつてない未知の世界が始まりました。
 衆参のねじれ現象で、企業への影響を好転すると答えた経営者はだれもいません。
 経済の発展には、国策の機動性のある決定と実施が不可欠です。
 参議院第一党となった民主党が、政権を取る党利・党略を優先するのか、国益や世界平和を優先するのか、財源が不明確なままバラマキ策のマニュフェストでしたが、その実践を注目していかねばなりません。

 景気浮揚、経済成長による、おもわぬ国庫納付金は、国債の減少など使い道はいくらでもあるなか、たまたまの話としても嬉しい話です。
 

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by yuji_oga | 2007-08-13 23:06 | 気になる話 | Trackback
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