サバにクロマグロを産ませる

 魚への世界的な需要増に対応すべき資源の確保は、世界規模での課題です。
 魚の養殖、畜養、海洋牧場などの技術の開発が注目されていますが、ヤマメからニジマスを産ませることに、東京海洋大学の吉崎准教授らが成功し、この技術はサバ等の小型魚を使ってクロマグロなどなどの大型魚を産ませる可能性があるということで、各紙が取り上げています。
 ヤマメが両親でも子供はニジマス マグロ生むサバも?|科学|カルチャー|Sankei WEB
 ヤマメがニジマス産んだ…東京海洋大 : ニュース : グルメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
 
ヤマメがニジマス産んだ マグロ養殖応用に期待 (9/14 読売朝刊)

 ニジマスの卵と精子を、ヤマメに作らせて、ニジマスを誕生させることに、東京海洋大学の吉崎悟朗准教授(発生工学)らが成功した。

 これまでは雄ヤマメの腹を使って、ニジマスの精子を作るところまではできていた。乱獲で資源量の減少が心配されるクロマグロなどに、この技術を応用できれば、養殖しやすいサバなどの小型魚を使って、マグロなど大型魚を誕生させ、増やすことが期待できるという。14日の米科学誌サイエンスに発表する。

 吉崎准教授らは、ヤマメの卵を作らないように不妊処理した雌ヤマメの稚魚を用意。雄ニジマスから精子の元になる精原細胞を取り出し、この稚魚の腹に移植した。その結果、成長したヤマメの腹の中で、ニジマスの精原細胞が卵に変化していた。

 この卵と、同様の方法で雄ヤマメに作らせたニジマスの精子を交配させたところ、ニジマスの稚魚が誕生、繁殖能力を持つ成魚に育つことを確認した。吉崎准教授は「サバを使ってマグロを誕生させるには、いっそうの工夫が必要だ」と話している。

 オーストラリア、地中海、メキシコ、日本などで行われている畜養マグロは安価なトロを提供する手段として発展してきましたが、漁獲制限が重量であることや天然資源の減少から、小魚状態のマグロの漁獲・畜養が始まり、資源の更なる減少に拍車がかかっています。

 小型魚から、大型魚を産ませることが出来れば、資源の枯渇に歯止めがかかります。
 畜養でのもう一つの問題の、エサ用の小型魚の問題は、逆に増えるかも知れませんが、エサ用の小型魚も、養殖・放牧などで増やしていくことで、解決の糸口がつかめるかも知れません。
 マグロについて:蓄養の問題:WWFの活動/WWFジャパン

 日本の人口や需要は、少子高齢化で縮小していくのですが、世界規模では増加を続けているのですから、石油・ガスなのどの天然地下資源依存から再生可能な資源への移行と同様に、食糧も資源の生産のトータルコントロールが望まれます。
 陸よりは広く、資源が豊富で、まだまだ天然資源を消費する一方の海洋資源ですが、いまや転換期を迎えており、この様な生産管理技術が、日本から生まれて世界に広まることを、きたいしています。

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by yuji_oga | 2007-09-16 18:26 | 気になる話 | Trackback
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