中型ロケット「GX」計画が見なおしの危機

 日本で初めての官民共同開発ロケットとして、2011年度の打ち上げが予定されている中型ロケット「GX」計画が、官民の亀裂拡大から、見直しの危機にあるのだそうです。

 2003年から始まった「GX」計画は、日本の航空宇宙関係企業グループと宇宙航空研究開発機構 (JAXA)、アメリカ合衆国のロッキード・マーティンが官民共同で開発している、中型ロケットです。
 2段式の液体燃料ロケットで、1段目には米国のロッキード・マーティン製アトラスIIIの1段目と第1段エンジンを輸入、2段目には低公害・安価とされる液化天然ガス (LNG) を推進剤に利用した国産のエンジン(LNG系推進システム)を世界で初めて採用する計画です。
 当初は05年の打ち上げ予定だったのだそうですが、官が担当するエンジンの開発が、燃焼試験のトラブルなどで進まず、打ち上げが当初の予定より6年遅れて11年度の打ち上げ予定になっていました。

 今回の見直しは、米国から購入する民間のエンジンが、米国側の都合で製造中止となり、別のエンジンに変更、大幅な追加費用が生じることなどが判明したためです。
官民の亀裂拡大 新ロケット計画見直し (12/23 読売朝刊)

 日本のロケットは大型化路線を歩み、それに併せて衛星も大型化した。だが、開発に時間と費用がかかるため、最近では中型衛星や小型衛星が注目されている。情報収集衛星も中型衛星だ。
 欧米が大中小のロケットをそろえて商用打ち上げに向けて柔軟な体制を築きつつあることも、日本が官民共同のGX計画を進める動機になった。
 だが、計画が遅れ官民双方の費用が膨れ上がるにつれ、両者の亀裂が広がった。一層の支援を要求する民間に対し、官側は「中型ロケットはGXである必要はない」とけん制。逃げる官、追う民間という構図が繰り広げられてきた。

 ロケットは宇宙開発を支える重要技術で、腰を据えて取り組む必要がある。日本の宇宙開発は中国に追い上げられるなど厳しい状況にあり、無駄に時間や資金を費やす余裕はない。
 GX計画で官民双方の不信感は増幅している。国がいくら立派な計画を描いても、民間の協力なしには実現できない。相互の信頼関係をどう取り戻すかも、課題だ。


 文部科学省は、国産技術を中心にした中型ロケットに計画を見直すことなどを視野に、同省宇宙開発委員会で、〈1〉中型ロケットの需要や開発意義〈2〉新ロケットに切り替える場合の費用や打ち上げ時期〈3〉現計画の費用節減策などを検討するのだそうです。
 世界初で、開発リスクも高いLNG系推進システムを採用した事への批判もあるそうですが、一連の実機大LNGエンジン燃焼試験は成功、完了しており、米国から技術移転の要求もあるほどなのだそうです。

 不安定な他国の供給に頼るより、先進の国産技術を育成採用するほうが、長い目でみた国際競争力の獲得に繋がるし、投資も国内技術になされたほうが、失敗しても何かが残されて良いと考えます。
 自民党は、情報収集衛星打ち上げ用ロケットとして期待しており、国の負担を追加しても、現行計画を続行するよう求めているそうですが、ねじれ国会ではどうなるのでしょう?

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by yuji_oga | 2007-12-23 23:52 | 気になる話 | Trackback(1)
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