日本の造船事業、生き残りの最後のチャンス

 1890年に三菱長崎造船所が建造した貨客船で始まったと言われる、120年余の歴史を誇る日本の造船業界は、1956年にイギリスを抜いて建造量で世界一になっていましたが、石油危機と円高の二度の造船不況で競争力が落ち、トップ3の座は韓国勢に譲っている状況です。
 中国勢も造船事業の強化を国策に掲げ、06年の建造量(約7,000万総トン)を、10年に 3倍弱(約2,000万トン)にまで増やす見通しとのことで、日本の造船業界の後退が予測されていました。

 JEFホールディングスとIHIは造船事業の統合交渉に入り、国内最大の造船会社の誕生を目指すとともに、日本の造船業界の生き残りに挑むのだそうです。
 しかし、統合が実現しても、世界的に観れば、8位の規模でしかないのです。
 
世界の造船大手の売上高 (1/12 読売朝刊)

1.現代重工業     (韓国)   10,429 億円/年
2.サムスン重工業   (韓国)   7,102
3.大宇造船海洋    (韓国)   6,693
4.アーカー・ヤーズ  (ノルウェー)  4,686
5.フィンカンチェリ  (イタリア)   3,590
6.現代尾浦造船    (韓国)     2.907
7.ティッセン・クルップ(独)      2,852
(8.ユニバーサル造船+
  IHIマリンユナイテッド(日本)   2,796 )

9.現代三湖重工業   (韓国)     2,763
10.今治造船      (日本)     2,748
11.三井造船     (日本)     2,748
12.三菱重工業    (日本)    2,471


 業界再編は最近実施されてはいるのですが、世界の流れに遅れていました。
 
国際競争 生き残りへ  JFE・IHI造船統合 韓国の独走に危機感 (1/12 読売朝刊)

再編の流れ
<中略>
 最近の業界再編は、造船専業で最大手の今治造船が中小の造船所を傘下に収める形で進んできたきた。重工各社の造船部門の統合は、2002年に旧NKK(現・JFE)と日立造船の造船部門が統合したユニバーサル造船と、同年にIHIの造船部門と住友重機械工業の海上自衛隊向けの艦艇部門が統合して誕生したIHIマリンユナイテッドに留まっていた。

韓国勢がトップ3
  この間、韓国は90年代前半から国を挙げて造船事業の育成に取り組み、06年の建造量は約1,900万総トンと日本の約1,800万総トンを上回る。
  中国も造船業の強化を国策に掲げ、06年の建造量の実績である約700万総トンを、10年に3倍弱の約2,000万総トンにまで増やす見通しだ。


  世界的に売上高の上位10社のうち5社を韓国企業が占め、1位から3位まで韓国企業が独占している。日本勢では、IHIとJFEの統合が実現すれば、ようやく8位に入り、今治造船きは10位だ。


 01年に基本合意した川崎重工とIHIの統合交渉は、両社の主導権の主張が折り合いませんでした。今回の交渉は始まったばかりですが、売上規模が同等の両社のどちらが主導権を握るのかが焦点となります。
 中国・インドの成長で海運業界の活性化により、受注は好調で新たな設備投資の必要性が生まれているのだそうで、統合による資金力強化での新会社の更なる成長が期待されています。

 それでも、規模での韓国、中国勢との競争は容易ではなく、日本勢は付加価値の高い船に対応できる設計技術を高める事が必要とされています。
 半導体のエルピーダの様な、日本製造業の再隆盛の再現を願っています。


b0055292_121839.jpg


↓ よろしかったら、お願いします。


 Takeshima belong to Korea or Japan? の投票頁があります。是非投票をお願いします。

b0055292_19234514.jpg

[PR]
by yuji_oga | 2008-01-14 01:23 | 企業改革 | Trackback
トラックバックURL : http://yujioga.exblog.jp/tb/7935372
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
<< トヨタがハイブリッドで「ルマン」挑戦 御手洗会長は、日本経済には危機... >>