カテゴリ:IT備忘録( 48 )

早ければ2007年中に世界中のインターネットが大渋滞

 世界のインターネット人口が急増に加えて、オンライン・ビデオ・サービスの台頭などネットワーク負荷のかかるコンテンツの普及がある一方で、新しい通信インフラ整備への投資不足があり、早ければ2007年中に、全世界のトラフィックがインターネットのデータ伝送容量を上回る事態になると、米Deloitte Touche Tohmatsuが予測発表したのだそうです。
 そして、それを防ぐには、巨額の資金を投じて新しい通信インフラを構築しなければならないのだと。
 ネットの中立性か、情報スーパー大渋滞か - ビジネススタイル - nikkei BPnet

 映像コンテンツなどによるトラフィック急増などで通信事業者やプロバイダのコスト負担が膨らんだことで、ネットワークの利用と設備コスト負担の公平性についての「ネットワーク中立性(network neutrality)」の議論が、米国や韓国で盛り上がっているのだそうで、米民主党の米連邦通信法改正案支持や、米Google、米MoveOn.orgを旗手とする連合体が「Save the Internet」(インターネットを守ろう)をスローガンに、ネットワーク中立性の確立を目指して奮闘中なのだそうです。
 
インターネットの父と祖父は中立性の義務化に反対の立場

 しかし、インターネットに必要なのは「保護」ではなく、質的改善と規模の拡大だ。インターネットを現状のまま保護する試みは、いわば電話の脅威から電報を守るようなものと言えよう。

Robert Kahn、David Farber両氏は、それぞれインターネットの父、祖父と呼ばれるテクノロジの大御所だ。両氏はそろって、ネットワーク中立性の義務化に猛反対している。 Kahn氏は最近の講演で、「技術革新にインセンティブを与えるには、ネットワーク事業者がまず自前のネットワークで新技術を開発できるようにしなければならない」と指摘した。ネットワーク中立性が義務付けられれば、このようなことは不可能になるかもしれないという。Farber氏は「インターネットに大きな意味を持つ技術革新が妨げられる」という理由で、ネットワーク中立条項を法制化しないよう、米国議会に対して力説している。

今後、インターネット基盤の世代交代に大規模な投資が行われなければ、コンテンツのダウンロード速度がほとんど足踏み状態になってしまう可能性さえある。もしも、ネットワーク中立性の支持派が、技術革新やインフラへの投資を締め出して、急速に陳腐化し疲弊するインターネットを保護することに成功するようなことがあれば、次世代インフラの技術開発と導入が妨げられるという不幸な結果になるだろう。

 まだインターネット接続が、ダイアルアップが主流の数年前、定額常時接続について同様にインフラコストの負担が危惧され、安価な定額常時接続に議論がなされていたことを想い出します。
 バブル期(米・韓にもあった?)に投機目的でネットワークが過剰に整備され、十分な帯域が確保されていたおかげで乗り切れたが、この過剰能力も底をついてきたことから議論が高まってきています。

 ネットワーク事業者らは、解決策として、サービス層ごとに優先順位を設定し、特別料金を支払って優先層を利用するコンテンツ・プロバイダからもたらされる収益を、インフラ整備に充当する案を提言しています。
 インターネットに、高速車線と、複数の低速車線を設けると言う案ですが、MoveOn陣営はこの案を一蹴しているのだそうです。しかし、早ければ今年中に、超低速車線のみになってしまう可能性があり、情報スーパーハイウェイならぬ情報スーパー大渋滞の出現を招くとのことです。

 「ネットワークの中立性」が義務づけられた状態での大規模なインフラ投資は、採算がとれずビジネスとして成立しない。「帯域保証のプレミアムサービスを提供しなければ市場に対して投資を正当化できない」と、通信インフラを提供する事業者は主張しています。
 
中立性が義務付けられた状態で大規模インフラ投資を行えば株価は急落する

 QoSの問題だけを見ても、サービス層の分離が必要だ。帯域が限られている状況では、近所の子供が使っているピアツーピア(P2P)アプリケーションの影響で通信品質が低下する可能性がある。そんなネットワークの上で、ビデオやVoIPといった高度なサービスを利用したいとは思わないだろう。

<中略>
 ネットワーク中立性が賛成派の思い通りに確立されれば、インターネットはいずれ機能停止に陥るかもしれない。いわば、ロサンゼルスなみの交通渋滞を伴う情報スーパーハイウェイだ。繰り返すが、インターネットは保護すべきものではない。必要なのは、たゆまぬ技術革新だ。

 インターネットは、数々の課題はあるものの、保護や制限を排し自由な世界であったからこそ多くの革新技術が生まれ、稼働してきました。
 技術革新が、Qosや、高速道路の種別造りに終わらないで、まさに"革新"的技術が誕生してくることを、期待します。


b0055292_17311476.jpg



  
2007 



↓ よろしかったら、お願いします。

[PR]
by yuji_oga | 2007-02-18 17:42 | IT備忘録 | Trackback

2006年「Firefox」が愛された理由

 IE 7対応は、各Webサイトでも遅れているところがあるようですが、少しずつ進んでいる様子ですね。
 IE は、「Netscape」との競争に勝ち独壇場状態ですが、セキュリティ関連の脆弱性と、標準に準拠しない独自仕様で、忌避されてもいました。
 そんな中で、2004年に「Netscape」の流れをくんだ「Mozilla Firefox」がIEの対抗馬として登場し、オープンソースであることと、IEの大きなバージョンアップが遅れていた事からシェアーを急速に伸ばし、15%(国内は、10%)としています。

 そして昨年後半に、IE 7が公開され、「Mozilla Firefox 2」も公開されました。
 IEと、FirefoxについてMozilla Japanの代表理事 瀧田佐登子氏のインタビュー頁ありましたので、ご紹介します。
 2006年「Firefox」が愛された理由 - @IT
 
FirefoxとIEが同じ土俵に

 ただ、日本で11月に登場したIE 7は「Firefoxを超えた」との声も一部ではある。Firefoxの猛追を受けたマイクロソフトはタブブラウジングやRSSリーダー、フィッシング詐欺対策などの新機能をIE 7に盛り込んだ。また、標準技術に外れた仕様が多かったIE 6と異なり、IE 7は標準技術に準拠した。

 瀧田氏はIE 7が標準技術に準拠したことを取り上げ、「オープンスタンダードを求めるFirefoxとやっと同じ土俵に並んだ」と語る。Firefoxは、IE 6に準拠したWebサイトを正しく表示できないことがあったが、IE 7に準拠したWebサイトならFirefoxでも同じように表示できる。つまりWebサイトというWebブラウザの競争の土俵が統一されることになる。「IE 7は(前バージョンの)Firefox 1.5にやっと追いついたと考えている。競争は両者にとってよい刺激になるだろう」

 
 「Mozilla Firefox 2.0.0.1」は、Windows Vistaに対応したものなのだそうですが、IEともども標準に準拠と言うことであれば、各Webサイトも標準を指向すればよくなるということで、ブラウザの違いでの障害や苦情から解放される道が見えてきたと言えるわけで、歓迎すべき事ですね。



b0055292_1740276.jpg


↓ よろしかったら、お願いします。

[PR]
by yuji_oga | 2007-01-01 17:33 | IT備忘録 | Trackback

沖縄がIT企業進出先として浮上

 IT関連企業が中国に進出したりソフト開発を、海外委託したりする代わりに、沖縄に進出するケースが増えているのだそうです。(8/28 日経朝刊)

 かつて、コールセンターの沖縄進出が注目されたことがありましたが、現状では、103社中コールセンターは37社で、ソフトウェア開発や情報サービス企業などが66社を占める状況になっているそうです。

 オープンインターフェースという会社では、コスト削減のため、中国の企業にソフトウェア開発を委託したり台湾の子会社を活用していたのだそうですが、習慣の違いや意思疎通の問題からうまくいかなくなり、子会社を閉鎖し、海外委託も中止して、新たな開発拠点として沖縄(那覇市)を選んだとのことです。

 理由は、
 1.東京などに比べて人件費やオフィス賃料が安い
 2.海外と異なり、言葉や習慣の違いなどの問題がない
 3.東京ではIT技術者の確保が難しくなってきているが、大学卒業後、東京で働いて10年くらいでUターンして地元に戻る人が多く、経験豊かで優秀なIT技術者が沖縄にいる。
 ということだそうです。

 ピックニイウス社の設立(名護市)でのシステム開発の人件費試算では、一人当たり月額で、上海=35万円、沖縄=50~55万円、東京=70~80万円だったそうですが、「中国のカントリーリスクや中国拠点と国内拠点を橋渡しするIT技術者の採用など総合的に考えると、海外より沖縄のほうが競争力がある」と判断したのだそうです。

 こうした企業進出に、新規雇用が見込めるとし、沖縄県は東京~沖縄と大阪~沖縄間の大容量高速回線を県の費用で無料開放する助成策を実施しています。

 また、南関東で今後30年以内にマグニチュード 7規模の地震が発生する確率が70%に対し、沖縄周辺では、震度 6弱の地震発生率は 6%に留まるとのことで、地震リスク回避の為にデータセンターを設置したり、沖縄に設備を持つ企業にデータ管理を委託する企業も急増しているのだそうです。

 企業進出の急増に伴う今後の課題は、人材の確保ということです。
 テレビで、沖縄に移住した若者をよく見かける様になりましたが、企業でも沖縄勤務希望者の採用を始めたり、地元大学と提携して採用を確保するなどの動きが出てきているようです。
 沖縄は、とてもいいところなので、仕事が在れば移住する人が増えるのではとおもいます。
 
b0055292_12231121.jpg

 
[PR]
by yuji_oga | 2006-09-03 12:26 | IT備忘録 | Trackback(1)

ルビー (Ruby)

 ルビー(Ruby)という、日本発のオブジェクト指向のスクリプト言語があるのだそうです。
 短いスクリプトで強力な処理が記述できることが特徴とのことで、Perlに近くひけをとらないとか、より洗練されているとか....。

 1993年にまつもとゆきひろ氏が開発したものだそうで、しかも、OSS(オープンソースソフトウェア)
 プラットフォームを選ばない高い移植性も特徴とし、まつもとゆきひろ氏のMatzの愛称とともに、既に世界的に高い評価を得ているのだそうで、TORONの坂村健教授なみなのだとか。
 
 Rubyは当初、まつもとゆきひろの当時の勤務先が所有していたSONY NEWSワークステーション上に構築された。そのOSはBSD-UNIXがカスタマイズされたもので、そのUNIX環境の下に、C言語によって自分の言語を動かすインタープリタを作成していた。

 最近では、処理能力の高さとプログラミングの手軽さから、とにかく早さを重視するアプリケーション開発(アジャイル開発)の開発環境として、ルビーを応用した「Ruby on Rails」が注目されている。

 まつもと氏は、鳥取県・米子市出身なのですが、現在在住の、島根県・松江市が『松江オープンソースラボ』を解説し、人口減少の時代をむかえて差別化を図る為、地域ブランド(『Ruby City MATSUE』)の創造を実現し、人材の育成が図られ、全国のOSS 開発の拠点となることを期待し、市の産業活性化を図るのだそうです。

 松江オープンソースラボ
 ルビー (Ruby)とは: - IT用語辞典バイナリ


b0055292_17181541.jpg

[PR]
by yuji_oga | 2006-08-15 17:22 | IT備忘録 | Trackback

Web 2.0 って?

 「Web 2.0」という言葉を見かける様になったので、少し調べてみたので、備忘録にアップしました。

 きっかけは、6/26日経の第二部の特集です。

 
 インターネットの本格的な普及から10年。いつでもどこでも情報が得られるユビキタス技術のひろがりでネット上の様々な情報が連係し合う「Web 2.0」の時代がやってきた。

 Web 2.0の大家として知られるTim O'reilly氏の論文「What is Web 2.0」によれば、Web 2.0を特徴付けているのは、次のような事柄なのだそうです。
 
 IT用語辞典~Web 2.0特集:Web 2.0とは 意味・解説 - IT用語辞典バイナリ

 (1)ユーザーの手による情報の自由な整理
   代表的なサービスとしては、はてなブックマークなどが挙げられる。
 (2)リッチなユーザー体験
   代表的なサービスとしては、GoogleMapやGoogle Suggest、Gmailなど
 (3)貢献者としてのユーザー
   代表的なサービスとしては、AmazonのレビューやGoogleのPageRankなど
 (4)ロングテイル
   代表的なものとしては、Google Adsense
 (5)ユーザ参加
   代表的なサービスとしては、ブログ、ソーシャルネットワーキングなど
 (6)根本的な信頼
   代表的なものとしては、Wikipediaなど
 (7)分散性
   代表的なものとしては、WinnyやWinMXなどのファイル共有ソフト、あるいはWebサービスなど

 結構古くから注目されていた用語の様で、多くのblogで用語の理解と整理をされているのが見つかりました。
 なかでも、以下の「社長blog」さんの「WEB2.0って最近よく聞くけど、意味が本当のところは分からないし、誰かに聞くのも恥ずかしいと思っていた皆さん、言葉自体に意味はないので気にしなくてもいいよ。」との記述に納得しました。
 社長ブログ@freshEYE: WEB2.0という言葉に、大した意味などない

 ウインテルの時代から、Yahoo、Googleの時代へ変わってきたと言われて、日本でも、ITから、ICTと言われる様になってきた、時代の変革の総称という理解をすることにしました。


b0055292_1334114.jpg


↓ よろしかったら、お願いします。

[PR]
by yuji_oga | 2006-07-02 01:39 | IT備忘録 | Trackback

ロングテール

 先週の日経では、ネット通販の記事が目立った(6/19=ヤフー、6/21=サイバーエージェント)様に思うのは私だけなのでしょうか?
 このglogサイトにも、ネット通販勧誘のトラックバックが頻繁で、URLフィルタリングと追っかけっこの日々でしたが、先週はようやくフィルタリング効果が出たせいか、沈静化してきました。
 シーサー(seesaa)、ライブドア( livedoor)をシャットアウトしたのが大きい...?

 アフィリエイト(成果報酬型)広告や、ネット通販の仲介を、拡大しているblogを活用しようと、ネット関連会社が一段と力を入れているという記事です。
 
 ネットでいろいろなものが買われる理由はいろいろあるのですが、最近よく見聞きするのが「ロングテール」という言葉です。
 ロングテール理論 - @IT情報マネジメント用語事典
 80対20の法則 - @IT情報マネジメント用語事典

 セブンイレブンに代表されるコンビニの品揃えは、売れ筋商品最優先で販売経営効率最優先で、経営手法としては多いに見習おうと努力していますが、個人の消費者の立場からすると、お気に入りの商品がある日から突然姿を消してしまうという現象がおきてしまいます。
 狭い、限られた場所で生き残るためには、店舗経営としてやむを得ないことでしょう。コンビニの売れ筋商品追求のシステムが、死に筋商品を生み出している...!

 ところが、ネット通販では売り場はバーチャルな世界ですので面積の制約は、画面の制約くらいのもので広大と言えます。在庫スペースも、集約してコストダウンが図れます。
 このことから、ニッチ商品、マイナー商品の取り扱いが可能となり、その取引が拡大しているのです。

 売れ筋商品を、足を運ばなくても超安値で入手できるのもネットですし、ニッチ商品を手に入れるのはネットでしかないとなってくると、ますますネット通販やその広告(消費者のキャッチ)が注目されると言うことです。

 ネットで、生産者と消費者の距離が縮まり流通の革命が起きるとは、ITが姦しくなった時から言われて来たことですが、blogの普及が一段と拍車をかけるようです。

 # わたしも、定年後はアフィリエイトや通販仲介でおこづかいくらいは稼いでみたいものですが、そんなに甘いものではない様です...?


b0055292_1922046.jpg



 
[PR]
by yuji_oga | 2006-06-25 19:31 | IT備忘録 | Trackback

トリノ五輪はレノボ提供の機器使用

 レノボグループは、国際オリンピック委員会(IOC)に対し、トリノ五輪6千台のパソコンと6百台のプリンター、350台のサーバを無償提供し、2年後の北京五輪での機器提供計画に向け腕試しをしているのだそうです。(2/18日経朝刊)

 60人の技術者を派遣し、競技管理や選手の宿泊管理、マスコミ向け情報配信システムなどで使われるサーバも提供し、大会運営システムの管理などを受け持っているのだそうです。
 パソコンは、「Think」ブランドのものではなく、中国で販売している機種だそうで、冬季の氷点下の過酷な気象条件下でも成城に起動する製品をアピールしています。

 また、トリノ冬季オリンピック記念モデルを発売すると共に、大企業向けモデルの「Think」ブランドの他に、中国国内の中小企業や個人向けに販売してきたLenovoブランド(Tinyi)の差別化をし拡販するとも発表しています。

 レノボ、「ThinkPad Z60t/Z60m」のトリノ五輪モデル
 レノボ、トリノ五輪を契機に全世界へ--新ブランド戦略などを明らかに - CNET Japan

b0055292_12314388.jpg

[PR]
by yuji_oga | 2006-02-19 12:28 | IT備忘録 | Trackback

COBOL技術者がひっ迫

 銀行がIT投資を復活させたことで、ITサービス業界のSE不足が表面化してきたのだそうです。
 銀行のIT投資復活でSE不足深刻、三菱東京UFJ銀のシステム統合にも影:IT Pro

 記事に書かれているとおり、昨年秋頃から募集をかけても、各社ともにレスポンスが悪くなってきています。オープン系なら即日2,3人、COBOLでも、一週間から半月待てば反応があったのですが、COBOL技術者は、ゼロに等しいくらいの実情です。

 大手都市銀行、地方銀行を問わずIT投資増を計画している影響なのだそうで、当分は緩和されそうにない見込みです。
 三菱東京UFJ銀行のシステム統合に、このCOBOL技術者不足が影響を及ぼしているのだそうです。
 
 このSE不足、特にCOBOL技術者のひっ迫が影を落としているのが、1月に誕生した三菱東京UFJ銀行の勘定系システムの統合プロジェクトだ。同行は、2007年末に予定していたシステムの完全統合を2008年末に延期する方向。この完全統合では、日本IBMのメインフレームを採用した旧東京三菱のシステムに、UFJのシステムを片寄せすることで実現する。

 統合延期の方針を固めた背景には、想定以上に開発工数がかかる上に、COBOL技術者の不足が開発スケジュールに影響したものとみられる。計画の延期は、2月にも金融庁に提出する、経営健全化計画に盛り込むもよう。


 ソリューションプロバイダの対策としては、COBOLへの依存度を減らすことだとし、基幹の部分はCOBOLを残すが、各アプリケーションの開発にはJavaなどを取り入れる方向に移行していくのだそうです。
 基幹システムのオープン系への切り換えが、雪崩をうつて進行しているかの巷の記事ですが、基幹は残すが、フロントのユーザーインターフェイス部や切り出し可能な部分はオープン化するという少数派の意見がありましたが、銀行の勘定系システムは、COBOLで残存していたのですね。

 米国では大学できちんとCOBOLを習得させていますが、日本では、最近の新卒(大学、専門を問わず)は、COBOLの名前は聞くが勉強したことはないという者がほとんどの状況です。
 基幹は残すという企業は多いはずです。是非、COBOLの習得を学校で復活して欲しいものです。


 
b0055292_22295060.jpg

 
[PR]
by yuji_oga | 2006-02-05 22:30 | IT備忘録 | Trackback

「モバイルスイカ」サービス開始

 延期(?)を重ねていた、待望の「モバイルスイカ」が、28日サービスを開始しました。
 私が持っている携帯は、カラーが出始めたころのもので、当時は先端のものでしたが、今や物珍しがられるほどに古くなり、スイカが内蔵された機種が出たら買い換えようと、待っていたのでした。
 Excite エキサイト : 携帯タッチ、改札通過 モバイルスイカ利用開始

 改札の通過に、携帯電話の厚さが課題で、片側で感知しても反対面では感知しづらいなど、結構難関で、当初の予定より遅れていました。
 28日の日経朝刊によると、JR東日本が改札機との通信の相性をテストして合格した機種のみが利用できるのだそうで、ドコモの9機種(N902i, P902i, SH902i, F902i, N901is, P901is, SH901is, F702iD, SO902i)と、KDDI(au)の2機種(W32S, W32H)に限定されるのだそうです。

 利用するには、JR東日本のビューカードの会員になった後、携帯からJR東日本のサイトに接続し、モバイルスイカ専用のソフトをダウンロードして、カード番号や名前、住所などを登録するのだそうです。
 スイカへのチャージは、「ビューカード」で決済されるのだそうです。スイカ定期券の登録・理容も可能。利用範囲は、既存のスイカと同様で、「キヨスク」や駅中のコンビニ、飲食店、ピックカメラ、ファミリーマート、ジョナサンなど。

 「おさいふケイタイ」は、NTTドコモでは1千万台をこえたのだそうで、生活必需品となってきた携帯電話と、かざすだけで小銭の取り扱いから解放される非接触ICの融合は、"個人の支払い文化"に変革をもたらしつつあります。

 非接触ICを使った主な電子決済サービス(1/28i日経朝刊)
 スイカ (JR東日本) 1,500万人
 エディ (ビットワレット) 1,500万人
 ピタパ (スルッとKANSAI) 20万人
 クイックペイ (JCB) 1万人
 スマートプラス (UFJニコス) 1万人
 三井住友カードiD (NTTドコモ・三井住友カード) 2万人

 セブン&アイ・ホールディングスも2007年春からの参入を決めているのだそうですが、小銭の取り扱いが無くなることで、レジの行列解消に繋がり、利用者にとっても、店舗側にとってもメリットがあります。

 しかし、サービス各社の端末が異なり互換性が無いため、利用者は買い物をしたい店のサービスを見極めて選択する必用がありますし、店舗側ても、複数の端末を用意することは難しいなど、課題が残っています。

 「モバイルスイカ」も、ビューカードに入会して、ビューカードの年会費に加え、別に年会費が必要になるということで、利用可能な店舗も限定され(ファミマ、ジョナサンは近所にない)ので、待ち望んではいたのですが、暫く様子見となりそうです。
 私鉄の定期も包含される。クレジットカードが選択出来て年会費のダブリが無くなる等が在れば、スイカカードのメリットを上回る事になるかもしれません。

b0055292_23264388.jpg

 
[PR]
by yuji_oga | 2006-01-29 23:27 | IT備忘録 | Trackback

東証の技術レベルが日本の技術レベル?

 東証のトラブルが続いています。
 ほりえもんは、証券取引の盲点をついて利益をあげて来たのだそうですが、ついに、東証をも破壊し日本の情報技術のあり方にも改革の眼を向けさせてくれました。

 東証の約定(売買注文が実際に成立した状態)件数の処理能力の限界は1日450万件で、注文件数基準は、850万件なのだそうです。
 1月18日、午前の取引を終えた段階での約定件数は350万程度となり東証は「約定件数が400万件を超える場合には、システム処理の継続に支障が生じることから、株式の全銘柄について取引を停止する」と事前に通告し、注文を集約して発注するよう呼びかけましたが、注文件数は減らず、午後2時25分には約定件数が400万件程度に達した為、東証は午後2時40分に売買を停止しました。

 東証 : 投資者及び関係の皆様へ
 【特報】東証「ライブドアショック」で売買停止、システム障害を懸念 - @IT
 前代未聞の措置--東証が全銘柄の売買を自発的に停止 - CNET Japan

 資本主義経済活動の根幹である株式取引が、システムの能力不足のため、停止されたのです。
 この日、ライブドアの他にもインテルなど米国IT企業決算発表の値下げ要因、値下げに伴う投資家の保証金手当のための売りなどが重なったそうですが、全ての株が売りたくても売れない状況となってしまったのです。受注をまとめてする様呼びかけるなどは、製造業の調達でさえJITが進んでる今日、非常事態とはいえ株式取引では取引を否定する発言です。

 技術立国として自他ともに認める我が国の技術ですが、IT投資へのおそまつな内情が、世界中に披露されました。
 東証では、2月を目標にシステム増強を進めていたそうですが、レベルは450万件から500万件への増強です。2月を繰り上げて来週から実施できるよう、今日、明日で確認テストをするのだそうです。
 東証 : 投資者及び関係の皆様へ -株式等の約定に係る処理能力の増強に係るテストの実施等について-

 2001年の商法改正による「単元株制度」導入により、個人投資家の活発な動き、特にデイトレーダーの頻繁な売買取引回数増が進んでいます。
 それに備えるべき東証がシステム投資を怠ってきたツケが一挙に露呈したということです。
 処理能力アップには、ハード、回線、ソフト&プロクラムなどいろいろな改善方法が在るはずで、時間もかかるとは承知していますが、たったの11%のアップでは、焼け石に水ですね。
 海外のレベルも見比べた海外での評価は、まさに日本の技術レベルの評価をおおいに引き下げ、信用を失墜させるものです。
 NY証取 能力けた違い 1時間に4680万件 : 金融ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
 asahi.com: 東証、システム投資に甘さ ライブドアショック-ビジネス
 Sankei Web 産経夕刊 海外メディア、東証酷評 ライブドアショック(01/19 15:00)

 ニューヨーク証券取引所は、通常の 4,5倍の能力をもたせ、売買注文の受け付けや約定、注文取り消しなどの業務を1秒間に1万3千件処理できる。これまで最大の処理実績は同6千件で、「取引のピーク時でも十分に余裕がある」(市場関係者)のだそうです。また、仲介人を通す立会場での売買との二本立てでの危機管理も出来ているのだそうです。
 1時間で東証の1日分が処理できていることになりますね。
 ロンドン証券取引所では、民間の取引監督機関が取引所のシステムを定期的に監視して障害の予防を行っている。
 asahi.com: 東証、システム投資に甘さ ライブドアショック-ビジネス
 asahi.com: 東証、システム投資に甘さ ライブドアショック-ビジネス
 
 更に、件数もさることながら、レスポンスでも致命的なさがあるのだそうです。
 木走日記/抜本的改良は手遅れな東京証券取引所システム~問われる技術立国日本の脆弱性

 海外メディアの論評です。
 ・19日付米紙エイジアン・ウォールストリート・ジャーナル(一面トップ)
「東証の緊急停止は、自らの技術力を誇ってきた日本という国の中枢が、驚くべき敗北宣言に追い込まれたことにほかならない」
 
 ・同日付英紙フィナンシャル・タイムズ(アジア版)(一面トップ)
   「屈辱の再発を免れようと、絶望的な試みが続けられている」

・英紙タイムズ
   「突然、誰も株を売ることができなくなり、大混乱に陥った。寛容に表現しても、東証のPRとしてはよろしくない。公平に表現するなら、まったくもってばかげている」

 Sankei Web 産経夕刊 海外メディア、東証酷評 ライブドアショック(01/19 15:00)

 約定の件数制限は、精算システムの制限との記述が在りますが、売買、清算、決済の三段階があり、精算については、「日本証券クリアリング機構」により清算業務が行われています。
 システム開発に携わる「 株式会社 東証コンピュータシステム」など分社化なのか、アウトソーシングなのか、組織も複雑そうです。

 東証 : 清算・決済制度
 東証コンピュータシステム/会社案内/関連企業との相関図

 小口個人取引の広がりや、ネット・携帯電話による取引頻度の増大は、今後もますます進むと考えられますので、時間はかかっても米国並みに、通常取引の4,5倍、過去最大(=今回の400万+α)の倍のレベルには備えていかねばなりませんし、スピードが勝負ですので、レスポンスの改善も同時並行が必要ですね。
 小さな投資で、大きな効果を狙うのは当然必要ですが、顧客や取引形態の変化への対応、事業継続性確保・安全も含めたIT投資への志向の変革を呼びかけている事件でも在ります。


 
b0055292_23305278.jpg

[PR]
by yuji_oga | 2006-01-21 23:31 | IT備忘録 | Trackback