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西友、ウォルマート式物流導入

  西友は提携先の米ウォルマート流の低価格商品の品揃え(「エブリデイ・ロープライス(EDLP)」)に偏りすぎて業績が悪化していましたが、ウォルマート・ストアーズから導入した物流システムを稼働させ、店舗と取引先でデータ共有し、商品の自動補充を実現し、売れ筋の欠品を減らし作業人員の有効活用をするのだそうです。[6月23日 日経朝刊]
  
 日米の違いもあり米国と同じ効果を出せるとは限らないが、「ウォルマート流」のIT活用で後方業務の効率化を目指す。
 新システムは商品の自動補充システムと、プライベートブランド(PB)商品の生産状況から在庫・販売情報まで一括管理できる新物流システムから成る。投資額は合計約90億円。
 商品の自動補充システムはウォルマートとほぼ同じ仕様。各店の在庫・販売情報を取引先約800社に対し、リアルタイムでネット上に開示、共有する「リテールリンク」と接続し、必要な量の商品を随時発注、供給する仕組み。
 <中略>
 新物流システムは中国など海外から直輸入する商品の生産状況や、国内にある在庫量がリアルタイムで把握できるため、過剰な在庫や発注を防げると見ている。取引先メーカーにとっても、何がどれだけ売れたか把握でき、生産工程管理がしやすくなる。

 欧米と日本の市場・消費者の違いで、ウォルマート流の見直しが進められねばならないなか、消費者の習慣に合わせた品揃えや、短い商品サイクルへの対応が、このシステムで何処までできるか注目してみたいです。
 後方事務(間接業務)の削減による低コスト体質への転換は、古来IT導入で効果の出る課題とされてきていますが、今でも記事になる課題でもあるのですね。
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by yuji_oga | 2005-06-26 01:34 | IT備忘録 | Trackback

ホンダの「生産体質改革」

ホンダ,マザー工場である狭山工場を公開(その1)---混流生産でタクトタイムは49.7秒。「トヨタも日産も凌ぐスピード」 - 機械・メカトロニクス-Tech-On!

 ホンダのマザー工場のひとつの狭山工場で、生産設備の仕様や使い方を統一する,作業員の負荷を軽減する人間工学を取り入れた作業方法を考案するなどの工夫で,クルマの造り方を従来とは大きく変える「生産体質改革」を進め,需要に応じたフレキシブルな生産を両工場で実現したのだそうです。
  
 狭山工場では,二つの生産ラインを「No.1ライン」「No.2ライン」と呼ぶ。両ラインは完全に同じ体質の生産ラインとなっており,ライン間をまたいだ製品の生産移管ができるようになった。既に「市場の変化に応じて,北米市場向けのアコードの生産をNo.1ラインからNo.2ラインへと短期間で移管した」(西氏)経験がある。加えて,狭山工場と鈴鹿工場とでも「ほぼ同体質」(同氏)の生産ラインとなっており,これまでにストリームの生産を狭山工場の No.1ラインから鈴鹿工場のNo.1ラインに移管した実績がある。

 「アコードハイブリッド」の完成車の組み立て工程では,「セル生産により1台を1人の作業員で造っている」(本田技研工業埼玉製作所事業管理部部長の西將雄氏)そうで、狭い狭山工場では、限られた空間の有効利用に知恵を絞る等工夫が必要だが、西氏は「当社の新開発のクルマはこの狭山工場で造る。そのために我々は常に新しい生産技術に挑戦し,実行に移していると自負している」と語られているそうです。

 市場の変化に対応したラインの生産シフトが出来、他品種混流生産でタクトタイム49.7秒の他社を凌ぐスピードとは素晴らしいです。
 詳細は、その2, その3で書かれています。
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by yuji_oga | 2005-06-23 23:15 | 企業改革 | Trackback

キャノンの国内重視鮮明に

 御手洗社長は、技術流出を抑え、世界でも日本だけの、帰属性を持つ文化を、日本企業の強みとして、日本流経営モデルの確立を語っておられました。

 キャノンが工場生産の無人化

 日経の6月16日朝刊の、1面と13面にキャノンの大型投資の記事がありました。着実に実行されて行く様子です。
 
 キャノンは大分市に同社最大級の新工場を建設する。プリンターなどに使うカートリッジやインクを2007年1月から量産する見通し。総投資額は800億円。カートリッジは交換が必要なため自社機の販売拡大に伴い需要が増え、最高益を続けるキャノンの基幹事業となっている。国内での大型投資は高度な製造技術の海外流出を避ける狙いがあるとみられ、製造業の国内回帰が加速しそうだ。
 <中略>
 キャノンは国内で生産性向上に取り組んでおり、組み立て工程は完全自動化するなど最新鋭の生産拠点にする。いずれの工場棟も先端技術の流出を防ぐため、生産設備や技術の管理を徹底する「ブラックボックス化」の手法を導入する。
 <中略>
 04年12月期の連結営業利益は過去最高の約5,400億円。このうち6割程度をカートリッジなどの消耗品が占めるとみられる。海外よりコスト高とされる国内で大型投資を選択した背景には、収益の要である先端製品はあくまで国内にとどめ、製造業の国際競争力を保とうとするキャノンの経営姿勢がある。シャープが三重・亀山工場に液晶生産を集約しているのと同等の考え方だ。

 キャノンは全体の生産額のうち約6割を国内で生産していて独自のノウハウが盛り込まれているカートリッジは国内でしか生産していないのだそうで、今後も高付加価値品を中心に国内拠点を拡大する方針だとか。
 利益の源泉の消耗品の生産増強で事業基盤を盤石にして、策定中の新計画最終年度(10年12月期)には、薄型テレビやバイオ事業への進出など成長戦略を本格化する「キャノン式勝利の方程式」なのだそうです。
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by yuji_oga | 2005-06-19 19:09 | 企業改革 | Trackback

米国の一部で鳥インフルエンザ

米国からの家きん肉等の一時輸入停止措置について

 6月9日付けの農林水産省のプレスリリースからです。
  
米国からの家きん肉等の一時輸入停止措置について

1.本日、在京米国大使館から、ニューヨーク州の農場において弱毒タイプの鳥インフルエンザ(血清亜型H7N2)が発生したとの情報提供があった。

2.同病の我が国への侵入防止に万全を期すため、ニューヨーク州からの家きん・家きん肉等の輸入を、本日付けで一時停止することとし、関係機関に通知したところである。

当該輸入停止措置については、当該州における同病の清浄性が確認されるまでの間、継続する。

3.なお、米国の一部の州(コネチカット州及びニュージャージー州)では弱毒タイプの鳥インフルエンザが発生し、その清浄性が確認されていないため、これらの州からの家きん肉等については以前より輸入を停止している。

 ○ 発生国から家きん、家きん肉等の輸入を停止するのは、家きん等がウイルスに感染することを防止するためであり、食品衛生のためではありません。

  米国で鳥インフルエンザが発生しているなんて、驚いたので転載しました。
  食品衛生(食の安全)のためではないと言うことですが、米国での防疫状況などは、どのように進められているのでしょう...?
  各紙の記事のサイトを見ましたが、農水省の報道の範囲のものしかみつかりませんでした。
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by yuji_oga | 2005-06-12 23:56 | 気になる話 | Trackback

不正競争防止法の改正

知財Awareness - 不正競争防止法の改正で高まる営業秘密の重要性 - 経済産業省・知的財産政策室長の住田孝之氏に聞く(上)

 経済産業省・知的財産政策室は,「企業の強み=知的資産」を2005年のキーワードに掲げているのだそうですね。 
  
2005年度の重要な制度改定の1つは,不正競争防止法の改正で、この2月に国会へ提出した同法の改正法案は,(1)営業秘密の保護強化,(2)模倣品・海賊版対策の強化を2本柱とする。
(1)に関しては,(a)営業秘密を日本国外に持ち出して不正に使用・開示した場合,(b)退職した元役員や元従業員が在職中の約束などに基づき営業秘密を不正に使用・開示した場合,刑事罰を新たに適用する。さらに,従業員を使って悪質な不正行為を侵した法人を処罰の対象とする。
 (2)に関しては,他人の著名商品などに関する表示を不正に使用したり,他人の商品の形態を不正に模倣したりする行為に対して,刑事罰を適用する。

 個人情報保護と並んで保護すべき重要な情報が営業秘密情報です。改訂は情報セキュリィティ全般の強化のためにも対応が迫られます。いそがしぃ~。
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by yuji_oga | 2005-06-05 21:43 | 情報セキュリィティ | Trackback

企業のクレーム件数・客単価他を公開

 企業の情報開示や、管理への公的指導や法制化が進み、対応に追われる事の多い昨今ですが、経済産業省から新たな報告書作成の話が出ているようです。
 日経朝刊(6月5日)からです。
 
 経済産業省は上場企業に対し、経営実態や成長戦略を細かく開示する「知的資産・経営報告書」の作成を促す。客単価の推移や受け付けたクレームの数など有価証券報告書ではわからない経営関連指標の公開も求め、投資家が企業の将来性を判断する目安にする。開示基準案を10日にも公表し、まずは企業による自発的な導入を目指す。

 環境報告書、知的財産報告書と同様に法的義務ではなく、開示による投資家の信頼を高めるメリットがあるとか。
 過去の活動結果の財務諸表(有価証券報告書)にたいし、今後の成長を左右するソフト面の情報開示が不十分との見解によるもののようで、「経営の現状と将来の計画について具体的に説明すると共に、根拠となる経営関連指標の開示を求めるそうです。
 開示する指標は全部で51項目ありすべての開示が原則とか。
 
知的資産・経営報告書で開示する項目例
▽経営スタンス
・経営者の社内に向けた情報発信回数、経営陣の年齢・特性
▽経営資源の選択と集中
・主力事業の営業利益に占める割合、非主力事業の撤退基準の有無、主力部門に対する研究開発費
▽対外交渉力
・客単価の推移、顧客満足度、クレームの件数
▽知識の創造
・権利化した知的財産の件数、従業員一人当たり能力開発費用、新製品比率
▽チームワーク
・社内改善提案制度の有無、従業員満足度
▽リスク管理
・法令遵守責任の担当者の人数、機密保持義務規定の有無
▽社会との共生
・環境関連投資額、外部による企業イメージ調査の結果

 既にいろいろな機会で開示している情報もありますが、コンペティターには知られたくない情報(現状社外秘の情報)もありますし、客単価の推移などは、顧客の誤解を招くことも創造されます。
 投資家に獲っては、経営会議の社外秘情報も知ることが出来る様になり、メリットは大きいですね。
 ちなみに「知的財産報告書」の日本IR協議会 「知的財産報告書」に関する調査結果(2005.4.18)では、
知的財産報告書の開示を「決定していないが検討・準備している」企業が52%、「社内で検討もしていない企業」が33%に上り、現状では、知的財産報告書を開示している企業は少ないとのことです。

 企業の情報開示、管理コストが膨らむことはまちがいありません。
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by yuji_oga | 2005-06-05 17:03 | 気になる話 | Trackback(1)