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ワールドが株式非公開へ

 株式の上場は、企業のステータスでもあり、多くの企業が目指すところですが、ワールドは逆に上場を取りやめる事にしたのですね。(日経朝刊 7/25)

 異例の非公開に踏み切った理由は、以下のものだそうです。
 1.利益配分などを優先しがちな投資家の要求をかわす
 2.生産分野への進出に対する一部株主や証券会社のアナリストの反対にたいし経営の自由度を高める
 3.長期的で腰を据えた企業戦略を目指す
 4.企業買収への防衛策
 
 ワールドは前期に連結経常利益で過去最高を更新するなど業績は好調で、手元資金も厚い。取締役会が経営陣による企業買収(MBO)に賛成したのは、こうした成功体験と高収益体質に対する自信が背景にある。
 <中略>
 ここにきて経営陣は豊富な資金力と知名度の高さで上場の意味が薄れたと判断。一般に株式公開を目標に事業規模を拡大してきた日本企業だが、上場しても別の選択肢があることを示した格好だ。非公開なら投資家向け広報(IR)や証券取引法と取引所ルールが求める情報公開などの負担も軽減出来る。
 <中略>
 ライブドアによるニッポン放送をめぐる買収騒動以来、被買収リスクも年頭にあったとみられる。同社の外国人株主比率は3月末で28%と、1年前から約8ポイント上昇した。6月の株主総会では定款上の役員数の上限を「50人以内」から「10人以内」に削減するなど買収防衛策を講じたが、それでもリスクをぬぐえないと考えたようだ。


 米国では非公開化は経営の選択肢として珍しくないのだそうで、今年は玩具のトイザラスや、データ管理のサンガード・データ・システムズが投資会社に買われるかたちで非公開化を決め、ハードディスク駆動装置大手のシーゲート・テクノロジーは2000年に非公開企業となった事があるのだそうです。日本では、シチズン時計や、8日に発表された学研クレジット。

 寺井秀蔵社長との日経の会見記事
 
 --非公開化を決断した経緯は。
 「企業価値イコール株主価値と当初は考えていた。しかし、成長路線を歩む課程で、それに違和感を持つようになった。最終的に今回の財務アドバイザーを務めたGCA(東京・千代田)と相談し、TOB(株式公開買い付け)を活用した経営陣による企業買収(MBO)で非公開会社になることが得策との判断に至った」
 「目まぐるしく変化するファッション業界にあって、安定して収益を上げられる体制をつくらないといけない。それにはスピードが必要。新業態や店舗などの開発投資を実行する際に、投資家の中には、短期的な利益の方を求める声が多い」

 --市場から資金調達せずに今後、拡大戦略を歩むことは可能か。
 「銀行借り入れに頼るが、借入金の返済には楽観的で、十分に可能だと考えている」

 <中略>

 --非上場と比べて上場のデメリットは何か。
 「長期的な成長を見据えた投資を株主に納得してもらうには、かなりの量の内部情報を開示しなければならない。時にはその情報が競合他社に漏れる恐れも出てくる」

 --寺井氏が大株主と執行トップを兼ねることになる。
 「投資に関する案件など様々な委員会を社内に設けており、経営ではそうした委員会の意見を重視する。金融機関にも定期的に経営状況を報告する事になる」

 --どのような企業を目指していくのか。
 「理想はパートナー制。持株会を通じて、なるべく多くの社員に株を持ってもらいたいと考えている」


 キャノン・御手洗社長の日本式経営でも、研究開発など長期的な展望をあげておられましたが、短期の利益を追求する株主やアナリストからの解放は、メリットと言えます。
 日本でも導入を言われているSOX法など、取締役会の情報をそのまま公開要求されそうな時代になってきたときのコストやリスクも回避出来ます。
 資金調達も、配当よりも銀行からの借り入れが安かったりすれば、コストダウンになりますが、借り入れが多くなると経営権は維持できませんので、経営権の確保では懸念も無いとは言えません。

 上場廃止を選択する新しい経営手法。今後を注目して見たいものです。

 7月29日付・読売社説(2) : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
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by yuji_oga | 2005-07-31 21:39 | 企業改革 | Trackback

西友の社長が交代

 ファーストリテイリングの社長に元社長の会長が復帰し、話題になっていますが、西友も元社長の会長が社長に復帰するのだそうですね。
 MSN-Mainichi INTERACTIVE 企業 ; 西友:トップが交代、渡辺会長がCEO兼任 木内氏「経営不振にけじめ」
 
 米ウォルマート傘下で経営再建中の西友は20日、取締役会を開き、同日付で木内政雄社長(60)が業績低迷の責任をとって取締役に退き、渡辺紀征(のりゆき)会長(64)が、最高経営責任者(CEO)を兼任する人事を決めた。
 <中略>
 西友は02年5月にウォルマートから資本参加を受け、ウォルマート方式の販売方法や情報管理手法を導入してきた。しかし、「根本的に日本はオーバーストア」(大手スーパー)といわれる厳しい競争環境の中で業績は上向いていない。

 ウォルマートは当初に出資した60億円(6・1%)に加えて、度重なる増資で合わせて746億円を西友に投資している。さらに、年末には西友への出資比率を50%超に引き上げて、子会社化する方針。


 木内CEOは、業績不振のけじめをつけるとし退任することにされたそうですが、後任者の人材不足で、渡辺会長の復帰となったのだそうです。
 ウォルマートは子会社化で、2009年までの5年間にあわせて約500億円を投じ、200店を改装することで、日本市場での不振に徹底反攻する様子です。

 コンビニでは、セブンイレブンが米国に逆上陸してましたが、今朝の読売テレビ・ウェークアップでも放送していた様に、ファミマも米国上陸で、日本勢の攻勢がみられます。
 更に、コンビニの形態もニーズに合わせ変化をしています。消費者のニーズを追求し先取りして対応することでのみ生き残れていく、厳しい競争が続いています。コンビニとスーパーの区別も混じり合ってきている部分もあるようです。
 ものがあふれ、消費指向が多様化してくる時代をみすえた日本式経営と、品種を絞りEDLP(エブリデー・ロープライス=毎日安売り)のウォルマート方式の勝負は見え、ウォルマートも新たなチャレンジの展開を初めていたりする様ですが、お手並み拝見で、注目してみたいです。
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by yuji_oga | 2005-07-24 00:33 | IT備忘録 | Trackback

iPodの逆転劇

 街中や電車の中で"白いヘッドフォン"(白いインナーイヤー型ヘッドフォン)を見かけることが増えた...と言われても、恥ずかしながら話だけで、現物を見たことのない私には、何のことかと思ってしまいますが、お会いする経営幹部の方々(お年寄り)でも、iPodを持っておられる話は良く聞きますし、アップル社の経営が大幅に好転した話は有名です。
 ソニーの凋落と好対照なのですが、何故iPodがここまでヒットしたのかを考えた、以下の記事がありました。
競争優位を獲得する最新IT経営戦略 ; 白いヘッドホン増殖中
 
 なぜ、携帯オーディオの世界のリーダーが「ソニー」や「パナソニック」ではないのか。果たして5年前、「アップル」がこ分野の圧倒的なリーダーになると予測した人がどれくらいいただろうか。同社が米国のオンラインミュージックショップのリーダーになると予測した人はどれくらいいただろうか。そして、世界中のパソコンでこれだけ同社のミュージックプレイヤー「iTunes」が使われていると予想していただろうか。

 このテーマは、今後、「破壊的イノベーション」の最新事例として経営コンサルティング業界でも様々な形で研究されていくだろう。数年後には携帯オーディオ市場のリーダーが今度は「au」や「ドコモ」に代わっているかもしれないが、少なくとも現時点ではアップルの事例は最新の“サクセスストーリー”だ。

 ここでは、デザインというキーワードで分析されていて、外観のデザイン、機能のデザイン、そして情報デザインの3種類のデザインで語られています。
 外観のデザインは、欧州が得意とする分野とのことで、確かに車や家具などのデザインは納得です。
 機能のデザインは、日本が得意とする分野で、ユーザーの求める機能の実現やコストダウンの設計のことだそうです。ソニーのハンディカムやウォークマンと元CEOの大賀典雄氏の話が紹介されています。
 そして、アップルのiPodですが、「情報デザイン」にずれていて、これが大ヒットの理由なのだそうです。
  
 アップルのiPodや、iPodと一緒に使われるパソコンソフトのiTunesといった製品の情報デザインはきわめて米国的といえる。日本製の MP3プレイヤーと外観や機能は似ていても、操作性は全く異なる。例えば、音楽CDを挿入すれば自動的にiTunesが立ち上がって音楽CDを読み込んだり、ボタンひとつでハードディスクに圧縮保存し、ボタンひとつでiPodへ音楽を送り込んでくれる。

 しかもよく聞く音楽は聴くたびに回数をカウントしてくれており、いつも聴いている音楽だけを聴きたいと指示すると好きな歌ばかりが自動的にかかるようになっている。日本製の製品だと、こういった機能は説明書の38ページを熟読して初めて使えるといった上級機能なのだが、iPodの場合は教わらなくても直感でこういった使い方ができる。

 iPodと同時期に登場した日本の大手AV機器メーカー製のMP3プレイヤーが売れなかったのは、実にこういった使い勝手の部分が考慮されていなかったためだろう。それだけでなく著作権の保護を重視しすぎて、「ユーザーが使う」という視点を犠牲にしすぎている。「パソコンへ取り込んだ音楽ファイルは、回数3回までは携帯オーディオプレイヤーにチェックインできます」とか「コピーコントロールCDをMP3プレイヤーに取り込むためには、キーを購入してダウンロードしてください」といった、はじめての人間にはどう使ってよいのか分からないような複雑なユーザーインタフェースが逆にボトルネックになって、製品の普及を阻んでしまっていたのである。

 米国は多民族の国であり、多くの言語を使う人たちがいることから、説明書なしで使えることが重要なセールスポイントになるのですね。昔、米国に輸出する機械の操作スイッチは、文字ではなく絵文字などでカラー化し誰でもわかるものでないと駄目と言う話を聞いたことがあったのを想い出します。
 日本でも、簡単操作の携帯電話が社内の設計会議に反しヒットしているとか、機能一辺倒ではなく、人間としてのユーザーに目を向けた「情報デザイン」は、今後の注目ですね。
 ユーザーが使って、役に立ってこその売れる商品です。あたりまえの事なんですね。
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by yuji_oga | 2005-07-18 11:48 | IT備忘録 | Trackback

2005年上半期のEビジネス重要キーワード

 2005年上半期のEビジネス重要キーワード、「ブログ」がダントツ - nikkeibp.jp - IT
  
■2005年上半期「Eビジネスキーワード」トップ10

1位:ブログ(4749票)
2位:アフィリエイト(1599票)
3位:個人情報保護・個人情報漏洩(453票)
4位:ライブドア(392票)
5位:光ファイバー(350票)
6位:オンライントレード(335票)
7位:RSS(326票)
8位:無線LAN(298票)
9位:M&A(295票)
10位:スカイプ(231票)

 私自身、個人または会社では使っていないもしくは関与していないものは、
   アフェリィエイト=稼げると言うことですから、導入したいのですが...。
   オンライントレード=これからは株だって言いますよね。
   スカイプ=使う相手がいないのです...。
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by yuji_oga | 2005-07-18 00:08 | IT備忘録 | Trackback(1)

中国企業が世界企業を目指してM&A機運の高まり

 中国企業を主語にしたM&A(企業の合併・買収)が熱気をはらんでいるのだそうです。
 日本企業もバブル期に海外の企業を買っていましたが、今、世界で最も隆盛を極める中国ならではの話ですね。
 NIKKEI NET:中国ビジネス特集 中国企業に対外M&A機運 大滝令嗣マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング会長
 
 中国企業を主語にしたM&A(企業の合併・買収)が熱気をはらんでいる。そのボルテージの高さは日本で一般に理解されている以上だ。

 「中国企業」から「世界企業」へ登り詰めたいという願いは強い。その夢をかなえる手だてがM&Aだ。

 当社は中国でコンサルティング事業を手がけているだけに、彼らの生の声を聞いており、機運の高まりを肌で感じている。M&Aをテーマにしたセミナーを5月、北京、上海の2都市で開いたところ、会場は予想を上回る経営者や投資家であふれかえった。

 聯想集団(レノボグループ)が仕掛けた米IBMのパソコン部門買収が象徴的な例だ。あの買収のおかげで、レノボは世界に通用するブランドを手に入れ、一躍、「世界企業」に化けた。この先、世界を目指す中国企業による海外の有力企業のM&Aはもっと増えるはずだ。

  中国海洋石油(CNOOC)による、米ユノカル買収や、製薬大手の日本法人、三九製薬によるカネボウ買収の他、いろいろ見聞きします。
 活気付く中国のM&A ; 大和総研 コラム

 上海の大手専門ビジネス紙・東方早報の調査では、一企業家として、海外におけるM&Aを検討するとの答えは、約48%だそうで、今後3年で、製品やブランド戦略、M&Aなど全般含めて、海外展開を計画している企業は、約57%あるのだそうです。
 中国企業の海外買収:中国側よりも「外資有利」37% ; 中国情報局 NEWS

 中国政治の覇権が話題を呼んでいますが、経済上の覇権拡大も進んでくる様子です。
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by yuji_oga | 2005-07-17 21:44 | 気になる話 | Trackback