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トヨタがGMに逆転された

 トヨタ自動車は、今年1~6月の世界販売台数で初めて世界一となっていましたが、1~9月の実績では米ゼネラル・モーターズ(GM)が逆転し、トップの座が元に戻ったのだそうです。
 
GM トヨタを逆転 1~9月販売台数 1万台差の706万台 (10/23 読売朝刊)

 トヨタ自動車は22日、今年1~9月の世界全体の販売台数(速報)が、ダイハツ工業、日野自動車を含めたグループ全体で前年同期比7%増の705万台となり、過去最高を更新したことを明らかにした。同じ期間の米ゼネラル・モーターズ(GM)の販売台数は同2・4%増の706万台。トヨタは上半期(1~6月)は約4万台差でリードしていたが、逆転を許した。両社とも母国市場での販売減に苦しんでおり、年間のトップ争いは年末までもつれそうだ。

 7~9月の3か月間は、トヨタが同4%増の233万7000台だったのに対し、GMは238万6000台。トヨタは中国やロシアなど海外で伸ばしたものの、GMは中国、インド、南米などで大幅に伸ばし逆転につなげた。


 トヨタの今日の伸張を支えてきたのは、北米での販売増で、世界戦略の遅れが指摘されていました。
 記事ではトヨタが伸ばした国は、中国、ロシアの2国で、GMは、中国、インド、南米と国の数でも上回っています。インドでのスズキの大活躍ぶりは触れたことがありましたが、ここへ来てGM等欧米勢の伸張が著しい様です。
 NIKKEI NET(日経ネット):インド自動車市場、シェア争い激化・GM上昇5位、ルノー9位

 1~6月のトップの座を、 7~9月の実績で累計までも逆転されたのは、日本や米国以外の実績の差と言うことですね。これからはBRICSと言われていることが、実績の形で顕在化し始めてきたということになります。
 少子高齢化で市場の縮小が始まる日本から、海外へ重心を置かねばなりませんが、BRICSや他の国々でも価格が勝負を左右しています。(所得との関連)
 日本の環境対応技術は燃費やCO2排出量で大きな強みとなりますが、このあたりのPRを推し進め、頑張っていただきたいものです。

 ベンツは、東京モーターショーで、1.8リットルでも、3リットルのパワーが出せる「ディーゾット」という新技術を採用した試作車(F700)を出品しているそうです。
 燃費とパワーの両立を狙っているもので、こちらの技術の進歩と競争にもまだまだ変化が起きそうですね。


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by yuji_oga | 2007-10-28 18:45 | 気になる話 | Trackback

温暖化防止が世界平和への近道

 アフガニスタンで医療活動や、用水路建設を進める日本人医師の中村哲さんが読売テレビのウェークアップに出演して、話しておられました。
 ウェークアップ!ぷらす

 アフガニスタンの人々を苦しめているのは、未曾有の大干ばつ。アフガニスタンの9割が農民で、干ばつのため食べていけない人々は職を求めて都会に出ても仕事はなく、難民化し、日々の食べるものに困っているのだそうです。
 当初は医療活動を続けていた中村医師は、独学で建築を勉強し、用水路建設に取り組み、飲み水の確保や、砂漠化した土地を農地に戻すため、用水路建設に取り組んで、黄金色に輝く麦畑を復活させているのです。

 ケシの栽培が非難されていますが、タリバンにより一時はなくなっていたものが、干ばつに強い農産物ということで復活し、タリバンの過激なテロとなる輩に悪用されるようになってしまっています。 
 タリバンの急先鋒がテロとして世界に進出していますが、干ばつにより農業が出来なくなり、食べ物に窮している現地のひとびとの苦しみの矛先が、外国軍に向けられている(テロ側の戦略)様です。(中村医師は、違う考えを述べておられます。)

 アフガニスタンの人々が最も困っているのは干ばつによる耕作地の消滅で、それが温暖化によって生じた6,000m級の山岳地帯の雪解けによるものなのです。
 日本や中国の国内で、格差が問題となり政権の存続に関わる課題として大きく取り上げられていますが、世界のレベルでもこの格差がテロや紛争を引き起こしています。

 武力での紛争解決が行き詰まっていますが、温暖化防止で人々の暮らしを護ることが世界平和への重要な方策となることから、その推進が急務といえます。
 紛争の種「世界経済」を檻に入れる術を考えるときが来た - ビジネススタイル - nikkei BPnet

 温暖化対策は、燃料電池やエタノールの利用といった新技術があれば解決できるというものではなく、問題の規模を考えれば、対策は多ければ多いほどよいし、様々な対策を実行すべきだと言えます。その可能性を探った好例が、米国プリンストン大学のスティーブン・パカラとロバート・ソコロウが2004年に米国の科学誌『サイエンス』に発表した、地球温暖化を安定させるための15の“くさび”です。
 
bp special ECOマネジメント/ナショナル ジオグラフィック・スペシャル

新技術にばかり頼っていてもCO2削減に成功しない
 ・エネルギー効率の向上
  1.20億台分の車の燃費を現在の2倍の25km/リットルにする
  2.車1台当たりの年間走行距離を半減させ、8000kmにする
  3.冷暖房や電気器具の効率を25%向上
  4.石炭火力発電の発電効率を40%から60%に向上
 ・CO2の回収・貯留
  5.CO2の回収・貯留システム(CCS)を石炭火力発電所800基または天然
   ガス火力発電所1600基に導入
  6.車10億台分の燃料を生産する石炭使用の水素工場に、CCSを導入
  7.1日48億リットルを生産する石炭使用の合成燃料工場に、CCSを導入
 ・低炭素エネルギーへの転換
  8.1400基の大型の石炭火力発電所を、天然ガス火力発電所に転換
  9.原子力発電所の効率を現在の3倍にし、石炭使用の火力発電所を削減
 ・代替エネルギーと自然界への再固定
  10.風力による発電量を25倍に増加
  11.太陽光による発電量を700倍に増加
  12.風力による発電量を50倍に増やし、自動車用燃料電池の水素を生産
  13.世界の耕作地の約6分の1を使ってバイオエタノール燃料の生産を50倍に
  14.森林伐採の全面停止
  15.不耕起農法などの環境保全型農業をすべての農地に拡大し、土壌からのCO2放出を減らす


 全てが間違いなくよしとされるものか、実現の可能性がすくないものはないか、議論の余地はありますが、今は行動が迫られている時期になってきてしまっています。


 
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by yuji_oga | 2007-10-21 20:51 | 地球温暖化 | Trackback

使い捨てカイロがロシアに進出

 小林製薬は、かねて日本独自の使い捨てカイロを世界戦略商品として、米国や中国に展開していたのだそうです。
 News Letter Vol.11 | 2007年 |日本発の文化「カイロ」を柱とした海外戦略
 
 ロシアは極寒地で暖房が完備されているので、使い捨てカイロの需要は少ないとの判断で、日本の各メーカーが目を向けていなかったのだそうですが、小林製薬は試験販売の結果などから、存在が知られれば需要は見込めると判断し、厳寒のロシアに初上陸させることにしたのだそうです。
 
使い捨てカイロ、露もポカポカに 日本ブーム追い風…予想上回る需要 (10/14 産経朝刊)

 使い捨てカイロで国内シェア1位の小林製薬グループは13日、ロシアの極東地方に進出し、来月からカイロの販売を本格的に始めることを明らかにした。8月から現地で試験販売などを行った結果、卸売店レベルでは「面白い」と良好な反応を得ており、厳冬シーズンに向けて本格販売に乗り出す。日本製の使い捨てカイロが厳寒のロシアに初上陸する。

 小林製薬がロシアで販売するのは、完全子会社「桐灰化学」(大阪市淀川区)が製造する「はる」という商品。当面はウラジオストク、ハバロフスクなど都市部のスーパーマーケットで販売。価格は日本での実売価格(1袋40円程度)を上回る見通し。3年後には年間5億円の売り上げを目指す。

 使い捨てカイロは日本独特の保温具。小林製薬はすでに米国、中国などに輸出しており、中国ではシェア1位の地位を得ている。ただ、ロシアは厳寒地ではあるものの、日本メーカーは「暖房が完備されており、需要は乏しい」と判断、これまで販売に乗り出したところはなかった。

 小林製薬は、試験販売の結果などから「ロシアでは存在が知られていないだけ。張るタイプで10時間使える高品質な日本のカイロは受け入れられる」とみている。

 一方、ロシア進出の追い風になったのが現地の日本ブームだ。原油、天然ガスなどエネルギー価格の高騰に支えられた好景気も手伝い、ロシアでは日本製品や和食、アニメ・マンガなどが人気だ。最近では7月からCMに映画監督の北野武さんを起用した松下電器産業のプラズマテレビも話題になり、ロシア市場でシェアトップとなった。

 小林製薬もロシアで販売するカイロのパッケージをあえて日本語のまま表示し、こうした日本ブームを最大限に生かすことにしている。

 大衆薬や衛生用品などのメーカーである小林製薬は「人口減による国内市場先細りをカバーするのはグローバル展開だ」(小林豊社長)と海外市場の開拓に力を入れている。これまでも東南アジアで外用鎮痛剤「アンメルツ」などの普及に成功。使い捨てカイロもこうした国際戦略商品として位置づけていく。


 極東のロシアでは、政府責任者は反日感情が強いのだそうですが、経済や医療では日本に依存する面が高く、地下資源の高騰を背景に経済力が高まり、国民も裕福になってきたことから、日本ブームが起きているそうです。
 市場の成長が世界中から注目されるBRICSですが、ロシアへの企業進出はサハリン1, 2に代表されるように、好調な結果が見えてくると、国家が強権発動して盗られてしまう危険があります。
 しかし、商品の輸出での進出ではその心配はありませんので、新規市場への進出が成功すれば、他の日本独自商品にもはづみがつきます。
 成功することを、期待しています。



 
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by yuji_oga | 2007-10-14 22:24 | 気になる話 | Trackback(1)

松下の中国市場シェアアップは、「環境」対応

 中国の家電市場は、海爾(ハイアール)集団、TCL集団といった中国メーカーが、市場全体の7割を占めるのだそうで、残り3割の中で海外のメーカーがしのぎを削っていて、韓国メーカー、シーメンスなどの欧州メーカーが上位を占め、日本メーカーはそこにも及んでいないのだそうです。
 
 松下は、2007年度第1四半期の連結売上高2兆2395億円(前年同期比5%増)のうち、中国での売上高は約10%を締めているのだそうで、2007年4月に始めた中期経営計画「GP3計画」では、中国を最重要地域と位置づけているそうです。
 そこで生まれた戦略と目標が、「環境機能を高めた製品を充実させることで、各製品の市場シェア10%を目指す」というものなのだそうです。
 松下電器の中国戦略、環境対応をてこにシェア10%を目指す - ビジネススタイル - nikkei BPnet

 松下関係者によれば、各製品における松下の推定シェアはテレビ全体で3〜4%、薄型テレビで7〜8%、洗濯機が9〜10%、エアコンで7〜8%と1けた台にとどまるとのこと。
 また、ハイアールは、アフターサービスの充実が功を奏し、短期間に高いシェアを獲得したのだそうで、「壊れたらその日のうちにサービス担当者が飛んでくる」というサービス体制だそうです。

 シェア10%を獲得できれば、市場での存在価値が高まり、販売店の対応が良くなる。顧客との値決めの交渉も優位に展開できるということで、主なターゲットは、環境マインドが高く、大型の薄型テレビなどを購入できる富裕層なのだとか。
 「中国エコプロジェクト」(2007年4月〜2010年3月)をスタートさせたそうで、シェア10%は、このプロジェクトの達成を核に実現を目指すのだそうです。
 
9月に中国環境貢献企業宣言を発表

9月26日、松下は中国エコプロジェクトにおける活動計画や目標を示した「中国環境貢献企業宣言」を北京で発表した。

具体的には、1)製品、2)生産拠点、3)従業員の3項目において環境への対応を進める。

1)の製品では、テレビやエアコン、冷蔵庫など14品目において、今後中国で発売する新製品すべてを、環境に配慮した製品にしていく。同時に、中国政府が発行する環境ラベル取得を目指す。

環境ラベルは「十環ラベル」、「節ラベル」、「環保」の3つがある。いずれも、省エネ性能など製品の環境対応力を示し、売り場に並ぶ製品に添付される。消費者にとっては、客呼びの“見栄張り”にも利用できそう。

8月には、取得が難しいとされる十環ラベルを薄型テレビとデジタル複合機で取得した。「世界で初めてパネルから鉛を完全に無くしたプラズマテレビを発売した。有害物質の使用については、約3000社のサプライヤーに対して不使用を徹底している。エアコン、冷蔵庫、洗濯機も、トップ水準の省エネ製品にする」(松下電器産業の野口直人 環境本部長)。

2)生産拠点については、2009年度までに、中国国内の全工場をクリーンファクトリーにする。

具体的にはCO2排出量を2005年度比20%削減、重点削減物質排出・移送量の同10%削減、水使用量の同30%削減することを目指す。加えて、廃棄物のリサイクル率を90%以上に高める。これらは、中国政府が打ち出した中国第11次5カ年計画において、2010年に達成する目標として掲げられている内容を、1年前倒しで達成するものだ。

さらに、55社ある全製造拠点で、中国政府が実施する清潔生産審査に合格することを目指す(現在は6社)。うち12社は政府や省が認める環境友好企業となることにも挑戦する(同1社)。

3)では「中国の74社(販社など含む)、6万7336人従業員がエコ行動宣言活動に署名した」(パナソニックチャイナの林義孝会長)。個人ベースでのCO2削減運動に取り組む。


 世界の市場で勝ち抜くには、広大な面積と、規模や質が入り乱れる競合がある厳しい環境の中国市場で勝ち抜く戦略と、モデルが必用と言われています。
 中国のシェア10%といっても、国内の販売量に比べれば、大きな額(文面から額では不明)になるはずです。
 対象のマーケットを絞り込み、購買意欲をかりたてる品質の製品を開発しぶつけていくのは基本ですが、「環境」という日本が先端をいくキーワードで迫ることで、日本アレルギーを乗り越えて、富裕層での購買がのばせるか、他の日本企業の先鞭となるよう期待して注目していきたいとおもいます。

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by yuji_oga | 2007-10-08 13:19 | 企業改革 | Trackback