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電話アンケート(世論調査)の信頼性

 衆議院選挙が近づき、マスコミ各社の電話アンケート(世論調査)が盛んに公表されていますね。
 かねて、電話アンケートは、日中電話対応が可能なひとの意見に偏るのではと疑問を抱いていたのですが、この機会に、ネットで少しかじってみました。
 
 いろいろあった中で勉強になったのは、以下。
 「電話(RDD)調査の課題」/株式会社日経リサーチ 世論調査室
 RDDを巡る対話/鈴木督久
 
 マスコミ各社の実例
 調査の方法:日経電話世論調査|日経リサーチ(市場調査・企業調査・世論調査)
 asahi.com(朝日新聞社):世論調査 - ニュース特集
 
 マスコミ各社の世論調査では、RDD法が最も一般的に使われている手法なのだそうです。スピードとコストを追求した結果だとか。
 ただ、同じRDD法でも、多少各社に差があり、上記URLの、「RDDを巡る対話/鈴木督久」によれば、「コストの毎日、ユニークの朝日、ピュアの日経」なのだそうです。
 
 本題の、電話アンケートの意見の偏向についての中身。素人の私が気づくことですから、調査母体の信頼性の根幹にかかわることと、対策がなされていましたが...。
 
 □ 対象の電話は、固定電話に限られていて、携帯電話やIP電話は対象外。
 
 □ 固定電話のデータベース(社によって異なる)からコンピュータで、電話番号を抽出。抽出方法も各社で異なるが、ゼロからコンピュータが電話番号を創っているのではない。ただし、電話帳に乗っていない番号も選出される。
 
 □ 抽出した電話番号の内、使用されていない番号は、はACC(オートコールチェック)により排除。
 
 □ 以後は、電話オペレータが対話で選別することになり、会社などを除いた世帯に絞り込む。
   世帯の中で、電話に出たひとに限らないように、更に有権者を絞り込み、不在であっても、時間予約するなどして追跡する。
   
 
「電話(RDD)調査の課題」/株式会社日経リサーチ 世論調査室

平日調査のバイアス

 
マスコミの速報競争の影響で、平日だけの実査となることもめずらしくない。このような調査では、平日深夜まで帰宅しない層からの回答が少なくなる。
 2006 年9月安倍内閣発足時に実施した緊急世論調査では、回答の男女比や、職業比などで8 月実施の定例世論調査と比較して違いが見られる。
 ただし、属性だけで単にウエイトバックして集計したとしても、調査結果全体に及ぶ影響は極めて小さく、この偏りが調査結果を大きく歪めているとはいえない。

<中略>
まとめ

 RDD 調査の環境は、固定電話契約の減少によるカバレッジの低下、平日の在宅が減って接触が難しくなったことによる(特に若い層への)接触率の低下やプライバシー意識の高まりによる協力率の低下などによって、今後更に厳しい環境になると考えている。このような環境下において、まずは適正に調査品質の定義を明確にした上で、これを把握しておくこと。そして、その上で品質の悪化に備えて対策を講じなくてはならない。



 固定電話の減少、若者の在宅率の低下などでの母体の変化が今後の課題とされていますが、平日の日中の不在については、オペレータの追跡のご苦労があるが対策を施しているので、影響はないとのことです。
 といわれても、平日深夜まで帰宅しない層(=私や多くのサラリーマン)にとって、はいそうですかと納得出来ないきもちになるのですが、私だけなのでしょうか?
 電話オペレータの方は、偏向が生じないよう、技術の研鑽と、ご苦労こ努力をされているのですが、所詮ひとにたよっているのです。これは、面談など他の方法でも大なり小なり共通の課題ではあるのでしょうが、電話のほうが時間を短く限られている分、辛いのではと考えます。

 マスコミによる電話世論調査結果が、各社によって多少のブレがある原因がわかりました。また、各社の傾向が大きく違わないのは、基本の手法がRDD法で同じであり、手法の長所・短所がおなじであることから、違いが出ないことも理解できました。つまり、数社を比較して似た傾向が出れば、それは信頼出来るという論法は、同じ手法なので必ずしも正しい検証方法と言い切れないと...。
 
 マスコミによる電話世論調査結果は影響が大きく、選挙結果に影響する世論や風を創ります。間違ったリードがなされないことを願っています。
 

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by yuji_oga | 2009-08-15 02:21 | 気になる話 | Trackback