<   2010年 02月 ( 2 )   > この月の画像一覧

インターネット広告が初めて新聞広告を上回った

 インターネット広告が初めて新聞広告を上回り、テレビに次ぐ「第2の広告媒体」となったのだそうです。
 2009年の日本の広告費は 5兆9222億円で前年より11.5%減ったのですが、ネットは1.2%増の7069億円となり、新聞の6739億円(前年より18.6%減)を上回ったということです。
 
asahi.com(朝日新聞社):ネット広告、新聞抜き2位に 総広告費は最大の減少率 - ビジネス・経済

 2009年の日本の広告費は5兆9222億円で前年より11.5%減り、調査を始めた1947年以降で最大の減少率となった。インターネット広告が初めて新聞広告を上回り、テレビに次ぐ「第2の広告媒体」となった。
 電通が22日に発表した。金融危機後の企業業績の悪化を受け、広告費全体が2年続けて前年を割り込むなか、ネットは1.2%増の7069億円。前年より18.6%減った新聞の6739億円を上回った。01年以降、ネットは伸び率で2けた以上の急成長を続け、06年に雑誌を逆転。近年は検索サービスや携帯電話向けが広がり、最大の広告媒体であるテレビの1兆7139億円(前年比10.2%減)の4割ほどに成長した。休刊が多かった雑誌は前年の約4分の3の3034億円に縮小した。
 業種別に広告費をみると、テレビ、新聞、雑誌にラジオを加えた「4媒体」では、21業種のうち20業種で前年より減った。増えたのは、衆院選関連の広告が寄与した「官公庁・団体」だけだった。(伊藤裕香子)


 インターネット広告が増えた理由は、安価であることも大きな理由ですが、広告に使用されているデータベースを活用した技術の発展による、広告元と顧客との関連を絞り込んだ、有効な広告が実現されるようになったことが大きいといえます。
 それと、ロングテールといわれる、ニッチで小規模・多品種の業態でも広告が出せるハードルの低さによる、テレビや新聞にはない新規顧客層の参入が上げられます。

 新技術で画期的なものとは、既に日々体験されていることですが、いくつかあげてみます。
 まずは、Amazonに代表される「リコメンテーション(お勧め)機能」があります。「この商品を買ったユーザーはこんな商品も買っています」という「強調フィルタリング」という手法を使います。購買履歴が似た人は興味・関心が似ていることから推奨商品を割り出しているのです。

 次に実現されているものに「パーソナライゼーション」があります。昔、「ワンツーワンマーケティング」と言っていたものの流れといってよいでしょう。会員登録情報や、Cookiの情報を基にした顧客動向分析から、ユーザー毎にコンテンツの表示を変えたり、画面表示するバナー広告の内容を変えたり、メールで案内する商品の内容を変えたりするものです。

 これは更に、「行動ターゲティング広告」と呼ばれるものに進化してきています。
 ユーザーのWeb上での行動履歴に、年齢、性別、居住地などの「属性」を加味して分析しより精度の高いパーソナライゼーション化を実現し、ターゲットの潜在顧客を絞り込んだピンポイントの効率のよい広告を実現させるというものです。ユーザーの未来の購買に対する広告が出来るといえます。
 また、広告の場所を、ユーザーのコミニティの中に無限に拡大されるアフィリエイト広告も、多くのblogで見かけるようになってきました。
 企業が、商品単位にblogを立ち上げて、企画から商品の上市までのストーリーを描くなどの広告も見られます。

 厳しい経営が迫られる中で、効果のある投資として、技術の更なる進化とともに、今後もインターネット広告やマーケティングは注目されていくことでしょう。

 それに引き換え、20%近い広告収入が減った新聞社、購読料がなく広告料収入に頼る民放テレビ局(約10%減)は、大変ですよねぇ。


b0055292_13433.jpg


↓ よろしかったら、お願いします。


b0055292_162198.jpg
 

[PR]
by yuji_oga | 2010-02-23 01:10 | 気になる話 | Trackback

長崎の鮮魚を上海へ輸出

 長崎市の魚市場の卸売り業者である長崎魚市株式会社(県漁連が40%の株主)は、一年前から上海にアンテナショップを常設し、市場にあがるいろいろな鮮魚を、上海に輸出し業績を伸ばしているのだそうです。

 第20回JNN共同制作番組「ふぞろいの魚たち」 | NBC長崎放送
 日本の魚食文化を考える TBS「ふぞろいの魚たち」 - MSN産経ニュース

 中国での魚料理は、淡水魚が中心で調理方法も必ず火を通すのが常識なのだそうですが、そんな市場への新規挑戦を敢行したのでした。
 発端は壮大な志で、日本の魚食文化の変遷で、マグロやサケといった食べやすい特定の魚ばかりが食され、昔は漁師さんが獲ってくるいろいろな魚を食べていた文化が廃れ、魚の価格が乱れ、日本の漁業が危機を迎えている、その危機を打開しようというものです。

 鮮魚を食べる文化がなかった中国に、何故売れるのか。答えは、中国の富裕層による日本食志向なのだそうです。
 番組では、日本人の料理長の下で修行する多くの中国人料理人や、日本で修行し帰国して料理長として活躍する中国人などが紹介され、うろこのとり方から繊細な盛り付けまで、争うほどに熱心に修行している料理人や、中国人顧客の高評価が紹介されていました。もちろん、メニューとなる魚は、空輸されたいろいろな=ふぞろいな魚です。
 鮮魚を食べる日本の魚食の知恵が、中国にも根付き始めているのだそうです。鮮魚が、なにもせず店頭に放置されていた状況から、鮮度を保ち輸送して食卓に乗せられる技術の移転の裏打ちがあることも見逃せません。
 
 番組では、三陸の網元さんの養殖事業や東シナ海まで長期間出かける、漁業の前線の厳しい状況も交えていました。

 マグロに代表されますが、日本の食卓を飾る魚の多くはご承知の通り外国から届いていますね。一方で、日本の漁師さんが近海で獲る魚は、食文化の変遷で偏食され価格が不安定になっている。獲る漁業から、育てる魚漁業に転換しても、赤潮などリスクが大きい。
 マグロや鯨も、それぞれ漁場に近い国が捕獲の制限や、日本の消費量へのバッシングが強まってきている今後にむけ、海洋国家日本は、もう一度環境を度見つめなおしてみる時に差し掛かっているといるのでしょう。

 EUにクロマグロ取引禁止要請 欧州議会が圧力 (共同通信) | エキサイトニュース

 農産物や牛乳でも、中国の富裕層(約 1億人と言われ、日本の人口を上回る勢い)が、日本産を食し、日本の我々庶民は、中国の富裕層が避ける中国産の加工食品を食べたり、衣類を身に着けている時代になってきています。
 かつて、地方で取れた上級品は築地市場に集まり、地方では食べられないとされていましたが、これからは、上海に集まる時代になるのでしょうか?

 日本の魚価の安定と漁業の安定を願い、需要がないと見える新規マーケットを開拓した、長崎魚市の企業としての、国内にこだわらずグローバルな視野の展開で活路を見出すというすばらしさは、同時に日本の今後の食文化や、食糧の安全保障にも問題を提起する話でもありました。


b0055292_15324957.jpg


↓ よろしかったら、お願いします。


b0055292_15362990.jpg

[PR]
by yuji_oga | 2010-02-11 15:38 | 気になる話 | Trackback