キャノンはかねて国内の技術流出を防ぎ、帰属意識の強い文化を活かした日本流経営での国内生産重視の姿勢を打ち出していました。雇用の流動が活発な欧米式ではなく、終身雇用などの長期雇用で、研究開発や技術開発を長い目で進めることのメリットを強調していました。
そのためには、人件費のコスト競争に対抗せねばならず、製造現場の無人化・ロボット化が欠かせず、工場生産の無人化を早くから目指してきていました。 yuu2雑記帳 : Re: キャノンが工場生産の無人化 yuu2雑記帳 : キャノンの国内重視鮮明に ベルトコンベアをなくし、セル生産に移行し、更に微細部品などの組み立てをロボットに任せる「マシンセル」方式に発展させていた生産方式を、ついに無人化へと踏み込むのだそうですね。 キヤノン、デジカメ生産を無人化 世界初 :日本経済新聞 円高、電力不安他で海外移転する傾向の日本の製造業の中で、高い精度が要求されるデジカメで世界初となる生産無人化に挑んで、コスト競争力を高め、もの作りと研究開発の基盤を日本に残すというのです。 15年をメドに、デジカメの主力工場である大分キヤノン(大分県国東市)と、交換レンズの拠点である宇都宮事業所(宇都宮市)にある一部機種の組み立て工程の一部を完全自動化するのだそうです。 デジカメは光学技術に優れる日本メーカーの得意分野で、キヤノン、ソニー、ニコンの上位3社で世界シェアの5割を握るのだそうです。首位はシェア20%のキャノン。ただ価格競争が激しく、キヤノンを除くカメラ大手は電子機器の受託製造サービスを手がける台湾などの海外企業に生産委託を増やしているとのことで、日本勢の委託比率は合計で5割程度まで上昇しているのだそうで、技術やノウハウの流出が考えられ、もの作りの基盤が揺らいでいます。 完成品を組み立てる主力工場が日本に残れば、世界的に競争力のある部品や素材メーカーが国内にとどまり、新製品の企画段階から共同開発する強みを生かせる。取引先を含めた雇用の維持にも役立つとみているとのこと。 このような取り組みは、トヨタ自動車も国内生産300万台を維持するため、設備投資額を4割減らしても従来と同じ効果が得られる生産技術の革新に取り組んでいるのだそうですね。 日本の製造業の6重苦、最近では7, 8重苦とも言われる経済環境が障害のハードルを高くしていますが、日本の製造業、ひいては日本の経済力の中核を護るための官民あげての国を護る知恵の出しあい(マスコミの安易な報道に流されるこのない国民の自覚)が望まれますね。 この梅の花の名前は、冬至 今日は何の日 ↓よろしかったら、お願いします。
by yuji_oga
| 2012-05-14 18:07
| 企業改革
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